アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
「英語と日本語では人格が違ってくる」について―――前向き社会のアメリカで下向き社会の日本人が英語で立ち向かうには
宗教的なものか歴史的なものかアメリカ人(英語圏の人々)はその思考が随分前向きです。これが会話にも顕著に現れます。

下向き思考といわれている日本人がこの中で英語で立ち向かうには、英語力だけではないプラスアルファが必要です。

(本シリーズはNakayaさんのブログから命題を頂きました。)


“Good Jobs!”の世界のアメリカ

先日の事です。当方の会社で棚卸し(製品や材料在庫の現物と帳簿上の在庫の照合確認の事)を行いました。各人担当エリアごとに別れ、現物をカウントします。それを持ち寄り帳簿と照合。差異があれば現物カウントを再度行う、という手順を繰り返します。

大部分の人は2回くらいのカウントで終わりましたが、ある部署の担当のNickは4回カウントし直しました。やや複雑な在庫品目があったのでしょう苦戦していました。

それでも4回目に終了した時彼は晴れ晴れした感じで、”It’s perfect!”といいました。日本人であれば「申し訳ありません。4回もカウントにかかってしまいました」と謝るところです。しかし前向き文化のアメリカでは”Perfect!!”になります。

これは何もNickだけの事ではありません。子供の頃から社会全体がこの前向き精神で成り立っています。子供のスポーツ。親やコーチも日本と同じく周りで熱が入ります。

しかしアメリカと日本で決定的に違うのは、どんなに下手な子でも親やコーチは”Good jobs!”と言って応援します。大きな声で指示したり叱咤激励はしますが必ず”Good jobs!”です。

日系企業でのカルチャーショック

これで戸惑うのがアメリカ進出の日系企業。日本の文化、特に企業文化はこの前向き文化では成り立っていません。常に足元を見て反省をしているという下向き文化でしょうか。

あの世界に冠たるToyotaでも「まだまだ安心できない。充分ではない。改善のネタを探さなければ」と慢心を戒めています。

軽自動車のトップランナーのSuzukiでも「うちは中小企業だ。これくらいで満足する社員がいたら困る」と社長は話しています

これが傘下の部品業界はもとより日本の企業文化のベースになっています。このアメリカ進出企業でアメリカ人を採用すると、双方カルチャーショックを受けるようです。

日本人にすると、「アメリカ人は少しの仕事で”Good jobs!!”だと満足する」。一方アメリカ人にすると、「日本人は俺の仕事を全く認めてくれない(何も言葉を掛けてくれない)」と云うことです。

日本人が英語で立ち向かうには

この前向き文化の人と下向き文化の人が会話を始めたらかみ合わないのは必至です。しかも前向き文化の土俵である英語での会話になると、下向き文化の人のハンディは大きいものがあります。

Daniel(アメリカ人)――”I am very good at golfing. My last score was 105. What was your score, Taro?”

たろう(日本人)―――「(ううむ。俺はこの前98で恥ずかしい思いをしたからとても人に言えるようなものではないし...)I can not tell my score to you…」

Daniel(アメリカ人)――”…………….????”

Danielは楽しい会話の途中で「スコアは言えない」といわれたら目を白黒でしょう。言語のハンディだけではなくこの下向き思考が会話の邪魔をしてしまいます。

これを乗り越えるためには言語のハンディはさておきこの下向き思考を前向き思考に替える必要があります。即ち、

Daniel(アメリカ人)――”I am very good at golfing. My last score was 105. What was your score, Taro?”

たろう(日本人)―――「Oh, I did very well, too. I enjoyed very much.」

Daniel(アメリカ人)――”Why don’t we play together next time?”

と会話はどんどん進んでいくでしょう。





日本人が英語会話の中に入っていくには英語力はさておきこの下向き思考を前向き思考にしなければなりません。即ち「人格を変える」くらいの気概でないとやっていけないのかもしれません。
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テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

コメント
この記事へのコメント
英語学習の過程で戸惑う事
に明快な分析を頂き、有難うございます!
私が通っている英会話学校の先生は、事ある毎に"Perfect!", "Good job!", "Fabulous!", "Excellent!" と言います。そんなに誉めてくれなくても…と感じますが、あれは前向き文化なのですねぇ。
 私は英語の勉強を始めてから、「すいません」という事が少なくなりました。明らかに自分に非がある場合は素直に謝りますが、昔の私は「有難うございます。」というべき事にも「(手間を取らせてしまって)すいませんでした。」と言っていました。同じシチュエーションでも「すいません」といわれるより「ありがとうございます」と言われる、言う方が気持ちがよいですね。最近の日本の若い人全般に言えるのですが、なにをしても「すいません」という超・後向き文化をもうちょっと治した方が良いかもしれません。
 それから、会話のことですが、いちろうさんの仰る通り、私は会話を続かせることが苦手です。面白い事を言えないならば、黙っている方が増し…と思ってしまう習慣から中々抜け出せません。
 「英語人格」を作りつつ、日本人女性の奥ゆかしさ(私にあるのだろうか?)も保ちつつ、英語を勉強していきたいと思っています。
2006/10/23(月) 00:54:09 | URL | Nakaya #5I/tg05U[ 編集]
Nakayaさんコメント有難うございます。
こちらでは、散髪しても"Nice hair cut!",少し服を変えると"Nice shirt"(セクハラ対策では少し控える必要の場面ありますが),子供づれの知り合いに会うと"Good kids"と何かにつけて褒めまくりますね。
通常の会話の冒頭はこうした意味の無い(?)言葉の交換の連続です。
当方も最近は何も考えずにこれを連発しています。こうなると人格のみならず人生観も変わりますよね。
2006/10/23(月) 01:46:46 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
 こんにちは。
 来年からアメリカ永住予定のchicoです。
 はじめて寄らせていただきました。とても興味深い内容でしたので、コメントさせていただきます。
 日本人とアメリカ人の違いをとても簡潔に言い当てたエピソードですよね。
 私は日本で日本語教師のボランティアをしています。
 先日ビギナーコースで、イングランド出身の男性に形容詞を教えました。
キレイという形容詞の説明で「キレイな花」などの例をあげました。
ニールさんに文を作ってくださいと言ったら、「うちの奥さんはキレイです。」と自身に満ちた表情で言いました。
日本人ならきっとおどけたり、冗談めかして言うでしょうね。
アジア系の生徒と欧米系の生徒の違いを見ていると、とてもおもしろいですよ。
2006/11/09(木) 15:49:45 | URL | chico #-[ 編集]
Chicoさんコメント有難うございます。
こちらの人は奥さん始め家族を大事にして自慢もしますよね。いつも写真を持ち歩いて見せてくれますね。それで"Cute"とか"Beatiful"とか言うまで広げていますよね。何から来ているのか分かりませんが愚妻とか愚息とかない世界ですね。
2006/11/10(金) 14:01:09 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
前向き社会と足元社会、すごく実感しています!トラックバックをありがとうございます、英語を扱う方に、広く読んで戴きたい記事ですっ。
謙遜とか、相手の言葉の行間を読むには似たようなバックグラウンドが必要ですもんね。違う言語を扱う上では、英語人格は必須だと思います!
2009/03/08(日) 14:47:04 | URL | うろこ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
うろこさん、コメントありがとうございます。

> 前向き社会と足元社会、すごく実感しています!トラックバックをありがとうございます、英語を扱う方に、広く読んで戴きたい記事ですっ。
> 謙遜とか、相手の言葉の行間を読むには似たようなバックグラウンドが必要ですもんね。違う言語を扱う上では、英語人格は必須だと思います!

当方が英語を再学習し始めた頃、会話の取っ掛かりに入っていけないのは、どうも英語力だけの問題ではないな、といつも思っていました。相互のIntroductionからして、日本的なセンスでは半紙が弾みませんでした。

大部分の日本人はそうではないでしょうかね。
2009/03/09(月) 11:54:15 | URL | いちろう #-[ 編集]
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