アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
”I am George Bush”と“My name is Sinzo Abe.”―――自己紹介の仕方に見る英語社会の個の強さ
アメリカの会社で日本人とアメリカ人の合同会議があるとします。中には初対面の人もいますので、会議の冒頭自己紹介を行います。このときに面白い現象が発生します。

アメリカ人は99%くらいの人が”I am George Bush.(例)”と始めますが、日本人は殆んど100%の人が”My name is Sinzo Abe.(例)”と始めます。

個の意識の強烈な英語社会

これは以前のエントリーでも書きましたが、英語圏は個の意識が強烈なのと主語が明確なために起きる現象だと思います。

「自己」の紹介。これは名前だけではなく仕事の経歴、趣味、生き様等紹介する必要があります。特に個に多様性のある英語社会では名前だけではなく全てを紹介する必要があります。よって”I am …….”で始まるのだと思います。

これに対し個の意識の薄い日本。均質社会で、同じムラ社会の日本。名前以外はそう目くじら立てて「私」を紹介しなくとも阿吽の呼吸で大体分かります。それで「私」の全個性紹介でなく名前の紹介のみに転じたのでしょうか。

日本語での自己紹介の時にも「XXXです。よろしくお願いします」と主語の「私は」が欠落しますね。

うがった味方をすると、「私は」の意識の強い英語圏では自分の事を表すのに、”My name is ….”という三人称の他人行儀さを嫌ったのでしょうか?

“Let me introduce myself…..”の押し出しの強さ

個の意識が強烈といえば”Let me introduce myself…(私の紹介をさせてください)”と言って自己紹介を始める仕方があります。

これは第三者の仲介がなく、相手も過去にあったかどうか怪訝そうな様子の時に言います。いわば自己紹介の押し売りといっても過言ではない押し出しの強さがあります。

これも謙遜謙譲社会の日本では憚られる押しの強さですよね。




さて本日のラジオの番組でもゲストの人が自己紹介を始めました。”I am Cindy Salivan.” これは”Garden hour”という園芸相談室の番組です。ラジオ聴取者からの電話相談ですが、これにも「私はこう思う...」という個の主張が双方飛び交っています。




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コメント
この記事へのコメント
I'm .. vs My name ..
過去ログへのコメントですみません。

"toss"のニュアンスの記事、わたしのブログのなかに入れされていただきました。事後報告ですみません。

実はこのI'm ...とMy name is ...のことでわたしも記事を書こうと思っていました。

というのは、最近本屋で立ち読みした、たしか「頭のいい人の英語 悪い人の英語」とか言う本に、My name is ...っていうのはまったくヘンな言い方だと書かれていたからです。たしか、本の中では”奇妙キテレツ”ないい方だと書いてあったと思います。

わたしはそうは思いません。この本の題名の付け方も、インパクトを狙ったのでしょうがいまはやりの「品格」のあるものとは思えません。

わたし個人は、相手が会う前にわたしのことを知っているようなら I'm Miyuki. その場で会った人なら My name is Miyuki.
を使います。

いちろうさんの“個の意識の表れ”という観点からの考え方はとても興味深いと思いました。

いつになるかわかりませんが、もし記事を書いたらまた紹介させてくださいね。
2007/02/11(日) 01:36:57 | URL | Miyuki S/Ohio1982oh #-[ 編集]
Ohioさん
Ohioさんコメント並びに"Toss"の件引用ありがとうございます。
「"My name is ....."は奇妙キテレツである」という意見はどうかと思います。唯、当方の知る英語圏の中では使用頻度は低いのは確かです。

それを分析すると、
①本エントリーにもあるように”主”の意識が強烈である事、

(本日の新説)
②英語圏はJohnとかMarkとかのいわゆるPopular Nameが多く、ことさら「私の名前は..」といわなくても、名前紹介以降の会話が通じ合う、という予定調和がある(例えば、こちらでも難しい名前の人がいますが、その人の紹介の時は”My name is ..."という確率が高い)、

③(①に関連すると思いますが)”My name is...”という三人称は自分のことを言うには(三人称で)他人行儀過ぎる(こちらの人が三単現の変化をとっさにさせているのは、なにか疎遠度みたいな尺度があるようです。)、

となるのではと思っています。当方草の根評論家ですので、「証拠をもっと挙げよ」といわれるとこまっちもう(困ってしまいます=最後は静岡弁?でサービス)。

今後も観察します。
2007/02/13(火) 13:08:59 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
いちろうさん

この件に関して記事を書きました。
英語力の不足でいちろうさんの意としたことと違っているところがありましたら、ご指摘ください。
こちらで日本語の記事を読んでいただくように書いておきましたので、わたしの説明が行き届かなくても大丈夫だとは思いますが。

とてもすばらしい考察をありがとうございました。(^o^)
2007/02/19(月) 13:17:18 | URL | Miyuki S/Ohio1982oh #-[ 編集]
Ohioさん
”奇妙キテレツ”と書いた人がいたそうですが、こちらでは放送禁止用語かF-word,他のタブーになっている言葉以外は皆堂々と使っていますよね。
世界中で使われている言語だし、”私の言葉だ!”という、くだんの”個”の意識が強いですよね。
2007/02/20(火) 14:00:44 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
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