アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
ジョン.ケリー上院議員「勉強をしないとイラクへ...」失言事件にみるアメリカ流反応と謝罪の仕方―――ルール規範主義国家アメリカのどこか違う反応と対応
アメリカの中間選挙はもう直ぐです。そんな中、前回の大統領選挙に出馬した民主党の大物議員ジョン.ケリー氏が「勉強をしないとイラクへ...」との失言をしました。

民主党はアメリカブッシュ政権のイラクへの関与の仕方には距離を置いているものの、基本的には軍事力を行使して世界にそのプレゼンスを築いていくやり方には賛成です。ましてや軍隊は愛国心の象徴のアメリカ。この発言は大きな波紋を呼びました。

しかし、世間規範のないルール規範一元国家のアメリカ。日本とはその騒ぎ方、対処の仕方がどこか違います。


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(どこかユーモラスな兵士達の抗議行動)


このユーモラスな反応

写真は(本記事はネットリンク出来ませんでした)その発言に対する兵士達の切り返しの状況です。

A group of soldiers from the Minnesota National Guard stationed in Iraq made a sign to mock recent comments by Sen. John Kerry, who said people who didn’t study in school would be “stuck in Iraq.”

という記事の中で当該イラク駐留兵士達の写真を掲載しています。写真内の垂れ幕は、

“Halp us Jon Carey- We r stuc● hear n Irak.”(●はkの反転文字)

と書いています。正しくは“Help us, John Kerry. We are stuck here in Iraq.”でしょう。「学のない俺達の訴えを見てくれ!」という強烈な皮肉です。

日本であればこの類の問題は「世間を騒がせた」類の問題で、当事者の怒りも大きくマスコミにもヒステリックに取り上げられるでしょう。

日本は自衛隊があまり一般には認知されていないのでピンと来ません。しかし一番デリケートな問題、例えばいじめ被害者や飲酒運転事故被害者とその家族に、政治家が同じようなコメントをしたとします。そうすると被害者とその家族の怒りは大きく、マスコミにも大きく取り上げられるでしょう。

ところがルール規範国家のアメリカ。この発言は政治的倫理的には多少問題でもルール上(法律上)はなんら処罰の対象にはなりません。発言対象当事者もそれを理解しているのかヒステリックな行動にはでません。むしろユーモアで切り返しています。

アメリカでの謝罪

さすがに政治的にまずいという判断になったのか、民主党内からも批判の声が上がりケリー上院議員も謝罪をしていますしかしその謝罪も日本とは少し違います。

曰く「イラク駐留兵士とその家族の感情を害したので謝罪します」です。日本であれば「世間をお騒がせしました」というところが常套句ですが、世間規範の無いアメリカではこの言葉はありません。

この「世間をお騒がせしました」という英訳は未だにこちらでお目にかかったことはありません。

その後の攻防

当初、共和党(写真内GOPが共和党の事。これは共和党の別称でGrand Old Partの略)はブッシュ大統領始めこの発言を取り上げて大攻勢に出ました。しかしこの謝罪を受けてトーンダウン。今は新聞の記事もこの発言に関することは皆無です。

これもルール規範主義のアメリカ。一旦政治的に謝罪すればあとはルール上なんら問題ないのでこの問題は蒸し返せない、というスタンスのようです。日本であれば世間規範があり世間が忘れるまで反対政党やマスコミで取り上げられるところでしょう。



政治家の失言、それに対する反応、謝罪。日本でも同じことがありますがルール規範主義のアメリカでは少し内容が違うようです。




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