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“武断法治“国家アメリカ―――新聞に見るアメリカの裁判の死刑執行の速さ
アメリカも日本と同じ法治国家。犯罪に対する裁きは、陪審員制度等違いはありますが一審二審最高裁制度と日本と同じ様なプロセスで行われます。

日本での裁判の問題点は裁判の長期化。判決確定までに随分長い年月がかかります。冤罪を防ぐには慎重に審理を進めなければなりませんが、裁判によっては引き伸ばしを図っているとしか思えない裁判事例もあります。

しかしこちらで見聞きするアメリカの裁判の日本との違いはその迅速性にあるようですその例を新聞で見てみましょう



第一審死刑判決の日に死刑執行日設定

2003年の暮れにルイビルのアパートで殺人事件が発生しています。Shawn Winsorという男が妻と子供を殺害したものです。男は直ぐ捕まり裁判が行われていました。第一審の州の地方裁判所での審理です。

被告の男は犯行を認め、犯行時の精神状態も心身喪失状態だったと認められませんので最近死刑判決が出ました。

第一審の死刑判決まで約三年。この判決までの長さは日本も同じようなものでしょうか。

被告の弁護側は第二審の州の高裁に上訴するようです。

しかしこのあたりからが日本とは違う裁判の迅速なシステムになっています。アメリカは州の権限の強い裁判制度があります。それにより第一審終了、死刑判決申し渡しの時点で以下が決定されています。

死刑執行日が設定されている。このケースの場合は来年の1月31日。しかも死刑執行方法が薬物注射によると設定されている。

この男の量刑嘆願(Guilty plea)は受け付けられない。

州の高裁は手続きに従いこの判決をチェックする(Review)。

連邦の最高裁は量刑が妥当かどうか決定する。

アメリカは裁判を受ける権利がありますので、この先第二審で被告側の上告の審理をするわけですがそれでも「チェック(Review)」。日本の様な第二審で又数年、最高裁でさらに数年、という時間はかからないようです。

被告の弁護人の予測でも「死刑執行はこの1月31日の設定日より少しずれ込むかもしれない」という事ですから日本に較べると数段の速さです。

日本でも最近「福岡女性三人殺害事件」裁判で死刑判決が出ました。これは2004年暮れの犯行ですから判決までの期間はアメリカと同じ位ですが、被告側が殺意はなかったと上告。高等裁判所で審理が行われる事になります。これからがアメリカと違い第二審審理、最高裁審理と長くなりそうです。



本アメリカの事例の新聞の記事を見ると、被害者の家族を実名で何人も出して報道。被害者の家族は「この判決で被害者も報われました」と述べているのが報道されています。

法務大臣も死刑執行署名を放棄するという日本の死刑に対する一歩引いた姿勢から較べると、完全な勧善懲悪の考えが浸透しているアメリカの“武断法治”システムですね。

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