アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
小学校英語教育開始論の「自国の文化を知らずに外国語だけ喋るのは恥だ」に対する考証―――いちろうの本件に関する証言
本件について関係者の証言が続きます。本日は当事者であるいちろうの証言です。

日本文化を知らないじろうの方がアメリカ人に受け入れられる

息子のじろうと良く一緒にアメリカ人のお宅に招かれたりしますが、その時はどうしてもじろうの方が堂々としていますねぇ(苦笑)。こちらは日本の事をじろうよりもはるかに知っているのですが、なかなか日本の文化の話題が回ってこないですよね。こちらの人は余り古いことに興味が無いのか、外国に興味が無いのか。

たまに興味のある人がいても実際説明するとなると英語力がねぇ。英語学習の教材あたりに日本の文化伝統の本もありそれを読んだのですけどねえ。いざ説明するとなるとうまく説明できませんねえ。

英語学習から日本文化を学べる

日本文化を知るという件ですが、これも馬鹿には出来ないけど、英語を学ぶ事により自分の国の文化を知るということはありますよね。生け花、庭園、禅、等英語教材から仕入れた知識も結構ありますよね。

だって私の出身地は九州の田舎。あまりこういう上品な文化は縁が無いですもんねえ。英語を勉強していなきゃ今よりもっと日本のことを知らなかったでしょうね。

アメリカでも日本文化を語りだすと奥が深い

そうそう、文化というけどこれも一筋縄ではいきませんよ。私は35歳まで英語に縁の無い生活をして日本の文化伝達のロールモデルみたいなものですが、冗談ですけど。ほんとに文化を語ると、アメリカ人もびっくりする位詳しい人がいますよ。

私がこちらに来てすぐの頃、何かのセミナーでアメリカ人の大学の先生と一緒になりましてね。セミナーの後の懇談で映画の話が出ました。その時に私も黒澤明がこちらで有名だと知っていたので、「黒澤の羅生門を知っていますか?」と尋ねたら、「知っているとも。“生きる”はどう思うか?」って聞き返されましてね。慌てましたよ。後で調べたら“生きる”も黒澤の優れた作品なんですね。しかしよっぽどのマニアじゃないと知りませんよね。

又、最近マーシャルアーツ(空手)をやっているアメリカ人と話しましてね。「宮本武蔵の“五輪の書”をどう思うか?」って聞かれましたよ。宮本武蔵の本は少し読んだり映画は見たりしまして“五輪の書”のある事は知っていますが中味までは詳しくはねぇ...知らないですよね。

「日本の文化を知ってそれから外国語をやるべし」と言うのは分からなくも無いですがほんとに文化を語ると生半可な知識では語れないですよ。英語が先だ、文化を知る事が先だ、のレベルではないですよ。

本当の文化とは

それからアメリカ人の偉いのはこうして日本のことを深く知らない私でもさげすむ所が無いですよね。「知らない事は知らないだけの話で、それがその人の尊厳を傷つけることにはならない」と考えているふしがありますよね。どこかの国のように「知らないと恥だ」ということは無いですね。“Ashamed”とかEmbarrassed”とかいう言葉は余りこちらでは聞きませんもんねぇ。「文化を知らずして」と人をさげすんで文化の話も無いですよね。

こちらは“押し出し”の国。こちらで一番好まれるのはまず人の前で堂々としている事。きちんと相手の目を見て握手、自己紹介、挨拶をする事ですよね。言ってる内容も中味は半分でもはきはきとしっかりユーモアでも交えながら言う方が、中味はすばらしいけどもごもごぼそぼそいうよりはるかに好まれますよね。これが息子の方がアメリカ人に受け入れられる理由ですかねぇ。

こういう所を日本でも早くから英語早期教育の中で取り入れると日本の若者もシャンとすると思いますけどね。英語早期教育もこういう観点で取り入れると良いのではないでしょうかね。これこそ日本の健全文化育成ですよね。何も古いことばかりをグダグダ言うのが文化ではないですよね。

日本のよさは私らも伝えて行きたいですが、アメリカのこういうよい所は受け入れても良いのではないでしょうかね。






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コメント
この記事へのコメント
コメントありがとうございました
初めまして。確かに全く同じテンプレートですね。アメリカ生活10年ですか。すごいですね。私は1年行く程度です。英語も全く×。ま、何とかなるかなぁと思っています。
2007/03/01(木) 15:00:34 | URL | #-[ 編集]
ヨーロッパ駐在中に、我家の長男はアメリカンスクールに通ったのですが、いわゆるディベートというやつを徹底的にやらされたようです。
あるテーマについて、徹底的に各自の意見を出し合って、議論を戦わせるんだそうです。
おかげで英語の力もついたようですが、それよりもなによりも、まず自分の考えを持つことが大事ですね。
2007/03/02(金) 01:15:57 | URL | 英さん #-[ 編集]
英語表現能力の上限が知識の上限
と理解されてしまう事もあると思います。いくら知識があっても、それを相手につたえる方法がなければ、相手にとって、あなたの
知識はそれまでと理解されてしまうというどころもありますね。
所詮、伝統の文化というのは、もともとは武士階級のものが多く、85%の庶民にとっては、無縁のものでした。
Five Ringsが五輪書だと知ったのは最近です。宮本武蔵は風呂がきらいでくさかったというほうが、五輪書より面白い話ではないでしょうか。
2007/03/02(金) 03:57:26 | URL | calperch #-[ 編集]
”アメリカ生活日記”さん
本ブログはアメリカ生活の即効的な情報は無いですが、アメリカの人の考え方や行動を取り上げています。参考になれば幸甚です。
2007/03/02(金) 13:33:42 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
英さん
アメリカの青年と日本の青年の違いは、この自分の意見を持つ、もしくは持っているように振舞う、ところですね。

当方の日本の知り合いの人の子供さんが、何人か当方の家にホームステイで来ました。当方が「アメリカで何をしたい?何を見たい?」と聞いても「別に」とか「何でもいい」とかはっきりしませんでした。

アメリカが不案内なのでしょうがないですが、アメリカの子供ならもっとはっきり主張するのになぁ、と思いました。

人間の中味を良く観察すると、日本の子供もアメリカの子供もあまり変わらないんですけどね。
2007/03/02(金) 13:43:28 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
Calperchさん
「英語表現能力の上限が知識の上限」は、常に我々こちらで働く英語を母国語としない日本人にとって冷徹に突きつけられた事実ですね。

会議等でぼそぼそ言っていると「この人大丈夫?」というような顔で見られます。

加えて、こちらは日本人の得意な黒板に図面を書いたり、箇条書きしながら説明したりの文化が無いですからなおさら大変ですね。英語力がもろに響きますね。
2007/03/02(金) 13:56:37 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
なかなか議論が分かれるところでしょうか。でも確かに、ある程度説明できる英語力がないと日本の文化も語れないというのは本当ですよね。小学校からアメリカンスクールに入れて日本のことを全く勉強しないのはちょっとどうかと思いますが、小学校で英語を始めて抵抗感を無くすぐらいはしたほうがいいと思います。
留学中は日本の文化を説明した日英表記の本を持っていきましたが殆ど使いませんでした^^;最近やっと自分の言葉で自分の解かる範囲の文化を説明できるようになってきたかな。。と思います。
2007/03/08(木) 17:46:51 | URL | swaro #bDXToX1g[ 編集]
Swaroさん
特に日本文化は、「無常」、「和」、「わび、さび」等精神性を問う事が多いので英語訳は難しいですよね。英語は理詰め(少なくとも日本語よりは)なので、この日本文化の曖昧さは言葉に”乗りにくい”のでしょうか。

2007/03/09(金) 13:56:29 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
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