アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
アメリカの度量衡システム-----フット(フィート)の陰に隠れ”ままこ扱い”をうける”ヤード様”
以前、アメリカの度量衡法について深い洞察の(?)エントリーを書きましたが、最近、又、これを再認識する事象がありました。

少し重複する部分があるかとは思いますが(年をとるとくどくなるのは許されよ)、アメリカの一面でもありますのでエントリーします。
ダンプの後部表示の”Keep 200ft back”ってどれ位?

先日車でハイウェイを走っている時の事でした。前に大きなダンプ。時々砂利がぱらぱらと落ちてきます。車間距離を十分にとって走らないと、当方の車が傷つきそうです。ダンプの後部を見るとそれらしい注意事項が書かれています。

”Keep 200ft back(この車から200ft離れてください)”

アメリカはヤード-ポンド法。長さでは、インチ(1インチ=2.54cm)、フィート(1フット=12インチ=30.48cm)、ヤード(1ヤード=3フィート=0.9144m)、マイル(1.6km)と単位がそれぞれあります。

普通日本では、こういう場合の表示はメートルで表示します。「この車後方60mには近づかないでください」等です。アメリカの場合メートルに近い単位は、ヤードだからヤード表示になるかというとそうではありません。この道路での表示の場合は概ねフィートになります。工事現場の距離表示も概ねそうです。

これは、生まれついてヤード-ポンド法になれたアメリカ人はどうかわかりませんが、我々日本人には著しく不可解です。

通常は、マイルの次の大きさの単位はヤード。「200ft÷3=66ft。66ftはフットボール場の約半分か...」という計算をします。ヤード表示は、アメリカの国民的スポーツであるフットボールやゴルフでしょっちゅう出てくる単位です。1ヤードが約1mと考えると、メートル法(Metric)とあわせても概ね違和感は無く距離のイメージは湧いて来ます。

それが、突然フット表示で大きな桁数の数字で出てくる所に、このヤードーポンド法の不可思議な所があります。

このヤード-ポンド法。ヤードが冠されていますが、この”ヤード様”は少し”ままこ扱い”を受けているようです。ご存知プロ野球大リーグの外野フェンスまでの距離は”320ft”とフット表示。当方の会社の建物面積は45,000Sqft(スクエアーフット)でフット表示。これは一般の家の面積表示も同じSqft表示です。

機械設置サイズの計算

これは、我々の仕事場でも同じ状況です。先日も工場で、設置予定の機械の場所の選定の時に同じような経験をしました。メーカーからの機械の寸法はメートル法で書いています。これを換算してアメリカ人担当者に示します。機械は3.5mmの長さです。

当方 「3.5m÷0.9144=3.82ヤードの機械ですね」
アメリカ人 「??」
当方 「3.5m÷0.3048=11.5フィートです。」
アメリカ人 「Gottcha!(わかった!)」

我々日本人はこのクラスの大きさの寸法は、歩幅で概略イメージを掴みます。「そうか3.5mというと大きい歩幅で3.5歩くらいの大きさか」という具合です。

これをヤード-ポンドの世界で言っても同じ事で、「3.8ヤードか。歩幅約4歩弱だな」という方が「11.5フィート」というよりもほっぽどイメージが湧くと思うのですが、アメリカでの実態はフットの方がぴんと来るようです。

又、機械加工に使うパイプ材。こちらでは通常10ft材(約3m=3.33ヤード)か20ft材(約6m=6.66ヤード)材が普通です。これも3.33Yard材、6.66Yard材とは決して言いません。

そういえば身近な身長も、フット表示(インチ共用)でヤード表示ではありません。当方の身長は1.8mです。これはこちらでは決して1.96Yard(1.8m÷0.9144=1.96ヤード)とは規定しません。こちらではすべからく5ft10inと規定します。



こうしてみると、このフットとヤード。アメリカ人も混乱は大きいのではないか、と思うのは我々日本人の下司のかんぐりで、案外アメリカ人にはフィットしているのかもしれませんね。

「ヤードはいやーぞ(いやだよ)、フットの方がフット(フィット)するよ」(チャンチャン)。

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コメント
この記事へのコメント
板材の寸法が、、、
日本でも尺貫法のなごりが残っている材料がありますね。金属でも木材でも板材がサブロク、シハチ、ゴットウの尺がもとになっていますね。メートル法で割り付けていくとどうしても半端が出たり、少し足りなかったり、、。
ホームセンターへ行くと3x6のコンパネが
端数が切り捨てられて90cmx180cmだったりして、ややこしいです。それでも、ヤードポンドの数え方よりは、ましですかね。。
ツーバイフォーのような合理的な面も持つアメリカですが、ボルトサイズの表記だけは、勘弁して欲しいです。。
2007/11/21(水) 02:33:47 | URL | 岳人 #-[ 編集]
岳人さん
日本でもミリとインチが混在するボルトナットの世界は厄介ですね。

こちらではメトリック(ミリ)の世界を抜きにしても、厄介です。ねじもウィットワースとユニファイネジの世界があり、それの下穴加工時の換算、棒材の選定(Wireは又別の呼び番手があるようです)等、専門家でも対照表と首っ引きです。

これにメトリックがはいると、アメリカ人は完全に(日本人でも)お手上げですね。
2007/11/22(木) 03:53:58 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
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