アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
英語の発音間違いで重大事態になるか?---------アメリカからの現場報告
日本では、英語の発音に関する話題が依然かまびすしいようです。即ち、“LとR”、”ThとS”、“VとB”それから”SとSh”等々明瞭でないと重大な事態になるというものです。

それでは、頭の方もとうに固くなった35歳を過ぎて英語を使い始め、ネイティブらしさの対極にいる当方は、こちらアメリカでの生活で重大事態の連続なのでしょうか?

答えはどうやら違うようです。
“Long rods over there, please.”と “Rong lod ober zeah, preaze.”

当方の毎日は、工場のある現場の作業指示から始まります。溶接工程の作業のオーダーを指示します。そこの溶接該当製品は製品品番もありますが、通称で呼んでいます。Rod(棒)がついた製品で、長いRodと短いRodの物があり、それぞれLong rodと short rod呼んでいます。

今朝のオーダー指示です。

“Long rods over there, please.(あちらの長いRodの物から進めてよ)”

おそらくこれは、指示を受けるアメリカ人には “Rong lod ober zeah, prease.”と聞こえているでしょう。当方はいつも“ロング”と言って、あわててその後で舌の位置を確認しなおし”Long“と言い直しています(厳密に言うと、LとRと日本語のラ行は違います)。


又、午後の打ち合わせで、お客さんへの訪問の計画を立てます。そこで、

“I think it’s a very good opportunity to visit them and explain what we are going to do.”

これは、きっと以下のように聞こえている事でしょう。

“I sink it’s uh bely good opportunity to bisit zemu and exprain hot we ahr going to do.”

しかし、これらで重大な事態になるかと言うとそうでもありません。というよりも重大な事態は皆無です。これで作業指示が違って受け取られたり、客先訪問計画が頓挫したりという事は全くありません。

重大事態を回避できる理由

それでは、何故当方程度の英語力の者の英語で重大事態に陥らないのか、その理由を列挙してみましょう。

1.Body languageが作用する

世の会話の対象の大部分は、形而下、即ち有形の物です。その時には、自然とBody Languageが働きます。即ち、上記のLong rodであれば両手を広く広げて示します(Short rodだと狭い幅に広げる)。これで取り違えは防げます。

(下記、“毎日現れる発音の悩ましい単語集”から)Lathe(旋盤機械)であればその機械を指差し、Glovesであれば手を指差しながら会話すれば、意味の取り違えはありません。

2.会話の予見性

会話と云うものは、英語のテストやヒアリング練習の様に、突然音声が聞こえてくるわけではなく、双方のある程度の予見が働いて始まります。

お客さんへの訪問計画で、“I think it’s a very good opportunity to visit them…..”と音が聞こえてきたら、会話の流れから云って、”…think…(考える)”が”….sink….(沈む)”とは予見しないわけです。

(下記、“毎日現れる発音の悩ましい単語集”から)“Thank”と”Sank(沈んだ)“や”Thick”と“Sick”、”Gloves”と“Grooves(溝)”なども、日本人から見ると殆ど同じ発音ですが、この予見性により取り違える事はありません。

3.置換相当(誤用)用語が無い

大部分の発音間違いはこれで回避できます。即ち発音を取り違えてもその相方になる単語が存在しない(もしくは実用でない)物です。

“Rong Lods”や”Bisit”はLとRやVとBの発音を取り違えても、置き換えられる用語がありません。よって相手が誤解する余地は無いわけです。

(下記、“毎日現れる発音の悩ましい単語集”から)“Thermal”や”Theory”、それからこちらで毎日いやと言うほど使っている“Louisville”も同じ事です。

4.言い換え、聞き返しが出来る

これは、一般の英語処世術と同じですが、会話と云うものは双方向の作業。片方が理解できず且つ取り違えかけたら、言い換えたり聞き返したり出来るわけです。

“Low material? Oh raw material, right?”等です。この言い換え、聞き返しは何もネイティブと外人(我々の事です)の間だけでなく、ネイティブ同士でも驚くほど多くやっています。

揶揄する気分

それでは、時々ネイティブからこの発音の違いの事が述べられているようですが、どう云うことでしょうか。当方は殆ど聞きませんが、ネットではそういうことが報告されているようです。

基本的には、英語は世界言語であり様々な発音があると認識している彼ら。発音に関しては驚くほど鷹揚です。なにせ、同国人でも発音が分からないという地域があるのですから。

これは、我々日本人が同じ日本語を揶揄する事がありますが、それと同じ事だと思います。「東京のシトはコーシーを飲むんやて」や「東北の方の駅では“落ちる人が死んでからお乗り下さい”というアナウンスがあるみたいぞ」と揶揄するのと同じ状態です。

決して、ネイティブの人がまなじりを決して日本人に詰め寄っている事ではありません(当方の経験では)。軽く笑い流しておけばよいことです。



今も、隣のオフィスのGaryが客先訪問のレポートを持ってきてくれました。当方は思わず、”Sank you vely much.”と言ってしまいましたが、彼は満足して部屋を出て行きました。まなじりを決することなく一週間が終わりました、当方程度の英語力でも....

最後に、当方の仕事で毎日現れる、おそらく間違い続けて発音している単語を集めてみました。


毎日現れる発音の悩ましい単語集

現場専門用語
Collet chuck
Cold roll
Lathe
Gloves
Wrench
Ratchet
Latch
Thickness
Thermal


経理専門用語
Revenue
Payroll
Receivable
Raw material
Prepaid
Liability
Accrued
Travel expense
Welfare

一般用語
Role model
Calculate
Arrange
Sick
Try
Louisville
Think
Thank
Sink / Sank
Theory
Visit
Advice
Beside
Current
Really



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