アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
“アイアンマン レース”での応援風景-----“Good jobs!”と 「頑張れ!」
先日8月30日、ルイビルで行われた” Ironman Race”の、見学応援に行ってきました。全米規模で行われているこの大会。ルイビルはこの開催を5年契約で結んでいるそうで、その2年目のレースです。

全米(カナダ含む)から数百人規模の参加者があり、水泳2.4マイル(3.8Km)、自転車112.2マイル(180km)、長距離走26.2マイル(42.195kmのフルマラソン)を行うというハードな競技。ルイビルのオハイオ川、周辺道路、ダウンタウンの道路を利用して行われ、応援の人もたくさんいました。

沿道の応援をよく聞いてみると、”Good jobs!"が圧倒的に多く、90%を超える割合で言っていました。日本で言えば勿論「頑張れ」。この違いも日本とアメリカの文化の違いを表しているようです。

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(水泳、自転車、マラソンの過酷なレースです)


“Good jobs!”と 「頑張れ!」

アメリカに来て、適当な英語を思いつかず息を飲み込むという事は多々ありましたが、この応援の時の「頑張れ」に相当する英語は、その最たるものでした。これはいかに英語の堪能な人でも、対訳だけでは出てこない用語です。

冒頭紹介したように、この「頑張れ!」の時には殆どの人が、”Good Job!”と声をかけていました。その他、”Keep going!"や”Go on!"も聞こえてきましたが、ごくわずかでした。

辞書で調べると、”Hang on!”もありますが、これは全く聞きませんでした。これは辞書では《すがりつく、しがみつく》、《頑張る》とありますが、文字通り何かにぶら下がって頑張りしがみつく状態で、こういうレースの「頑張れ!」とは少し違うのでしょう。

上記のように、水泳、自転車、マラソンで長距離を泳ぎ駆け抜けていますので、選手はヘトヘト。最後はマラソンの所で応援しましたが、そこでは歩き出している選手も多くいました。そんな状態でも”Good jobs!"。訳すと”よくやった(やっている)!”。アメリカの前向き文化を感じます。

この”Good Jobs!"はこちらの社会でのキーワードみたいな言葉で、小さい頃から大人までよく言い、言われています。子供のつたないスポーツや勉学でも”Good Jobs!"。企業の品質不良が出ても仕事を終えれば”Good Jobs!"。スポーツの最愛の応援チームが負けても、最後には”Good Jobs!"。人生の終末の死の時にも、新聞死亡欄や葬式で見聞する限りは”Good Jobs!"です。

閉塞社会での“Good jobs!”と 「頑張れ!」

翻ってみると、「頑張れ!」は、”これからも”「頑張れ」という意味です。よく言えば未来指向です。これは右肩上がりの社会で皆が上昇指向にある時代は、フィットした言葉ではあります。皆よく、「頑張れ!」と声をかけかけられてきました。これが日本の発展を後押ししてきたのでしょう。

しかし、悪くとると、過大な期待の突きつけになってしまいます。社会が成熟してくると、この価値観では齟齬を来たす事例もたくさん出てきます。この過大期待突きつけの価値観が、閉塞感を生んでしまうことは多々あります。

日本でのストレス解消策として(重い命題でいうと、引きこもり防止や自殺防止として)、「頑張らない」という事があるのだそうです。「頑張る」。それ自体は意味のあることですが、それを重荷に感じて、なすすべがなくなるということはよくある話のようです。自分を追い詰めずに逃げ道を作っておくという事でしょうか。

その論点からいうと、この”Good Jobs!"は、過去の事にたいするほめ言葉です。閉塞社会の日本では、このように少し一歩引いて全体を見直すという事が重要なのではないでしょうか。




英語かぶれでもアメリカかぶれと言われようと、「頑張れ!」の代わりに、この”Good Jobs!"を流行させても良いのではないでしょうか。




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2008/09/04(木) 00:40:11 | | #[ 編集]
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