アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
大学入試センター英語試験、約7割の出来でした----この程度の英語力で英語を使っています
先日、日本では大学入試センター試験が行われたようです。Fountainheadさんから紹介してもらい、当方もWeb-siteの問題集を解いてみました。当方の結果は7割ちょっとの成績でした。

筆記                  148点/200点満点(74%)
リスニング               36点/50点満点(72%)

この試験、ある受験関連会社が推測していましたが、平均で6割位の出来だそうです。そうすると、7割ちょっとの出来というのは、日本の受験生では何万人かは存在するのだろうと思います。

さて、その何万人かの受験生が毎年大学生になって、英語を使えるようになるのかというと決してそうではありません。ここに英語学習の難しさがあります。

当方の採点詳細

当方にとって、数十年ぶりのこの種の試験。ポロポロと間違えました。特に 、筆記の第二問(文法、語彙、語法)は45%の出来。日頃、実用的な英語に終始している当方としては、予想通りと言えば予想通りでしょうか。筆記最後の、第六問 (長文読解)は時間がなくなり、設問を斜め読みにした結果、惨憺たる結果でした。リスニングを含めて総じて得点にムラがあります。

筆記                  148点/200点満点(74%)

*第一問 (発音、アクセント)    12点/16点満点(75%)
*第二問 (文法、語彙、語法)   20点/44点満点(45%)
*第三問 (語句、類推)       44点/44点満点(100%)
*第四問 (ビジュアル読解)     30点/36点満点(83%)
*第五問 (イラスト説明)       18点/18点満点(100%)
*第六問 (長文読解)        24点/42点満点(57%)


リスニング               36点/50点満点(72%)

*第一問 (短会話、Q & A)     8点/12点満点(67%)
*第二問 (短会話、応答文)    14点/14点満点(100%)
*第三問 (会話文、Q & A)     8点/12点満点(67%)
*第四問 (モノローグ、Q & A )  6点/12点満点(50%)

センター試験7割以上の出来の受験生に告ぐ

今回のセンター試験で7割以上の出来であった人達は、当方の当方の英語の使用状況(注:巻末)からいって、立派に英語を使えるようになります、使える英語の定義を理解し、すこし訓練すれば。

英語圏で英語が使えるという事は

日本人がこちら(アメリカ)で仕事をして、こちらで英語が使えるという事は、聞けて話せることに他なりません。話して主張することで個が成り立っている社会、言わずもがなをいう社会、多弁言語英語の社会では、英語力の中で聞き話す能力の必要度は、

サービス業      99%
一般事業会社    95%
マスコミ関係     95%
政府関係       90%
留学生         60%
研究者         50%

位でしょうか(取り上げた職種は、最近当方が知りえた人たちで、全職種は網羅していませんが)。

当方のような一般事業会社を例にとっても、日本から赴任や出張で、担当者がこちらに来たとします。各業務でアメリカ人と仕事をして、日本に帰るときに”彼(彼女)の英語はすばらしい”と言われるのは、

① 英語の読み書きは少し難があるが、積極的に聞けて話す。
② 英語の読み書きはまずまずだが、聞いて話すのが難があるが何とかトライする。
③ 英語の読み書きは優れているが、全く話せない。

の順番です。特に言外の理を酌む、沈黙は金、の価値観が全くないアメリカ社会では、上記の③に該当する人は、全く評価されません(これはその人の人格自体を評価しないのではなく、コミュニケーション成員として評価されない、という意)。

センター試験7割以上の出来の受験生は、現状では残念ながらこの③に該当します(読み書きの書く方も、マークシート方式のアウトプットですと、問題はありますが、ここではさておいて)。

これは、至極当然の事で、今まで受験生達は受験勉強という、

*英語を読んでそれを知識の体系として頭に入れ、
*試験の時に脳内回路作動により、
*マークシート上にアウトプットする、

という訓練を積んできたのみです。

このプロセスは、実際の実用英語の場面では全く使いません。実際の場面では、

*いくつかの英語のパターンを頭の引き出しに入れておき、
*相手の言う事に対し、それを瞬時に引き出し、
*大部分が話すというアウトプットで処理する、

ことに他なりません。なにより、話すというアウトプットが、受験英語とは大きく違います。

平たく言えば、聞いて話すという出力が無いと、英語圏ではコミュニケーションの成員になり得ません。

使える英語を目差すには

以上の結論により、使える英語を習得するには、聞いて話す訓練が必要です。これは、英語の知識体系を記憶していれば出てくる(話せる)というものでもなく、ある種の話すパターンがあり、それを身につけなければなりません。即ちこれは、一つの訓練分野としてあるというべき物です。即ち、この聞いて話すという分野で、すこし訓練を積まないといけません。

この聞いて話す訓練も、日本人のこだわりからか、深みにはまり、すこし行き過ぎの論調をよく目にします。

*「リスニングが重要だ、よし映画や音楽を完全に聞き取れるようになろう」
*「話すには発音が大事だ。ThとS, VとB, LとRの発音を完全にマスターしよう」
*「使える英語で、このイディオム集を完全にマスターしよう」

というものです。これらは、英語に無尽蔵に時間のかけられる人には問題はないでしょう。しかし、英語を仕事や生活の道具として使う人には、これに時間をかけることは禁物です。

上記のこだわりに対する、答えは、 

*映画や音楽は、プロの作者が意をこらしスクリプトや歌詞を作っているので、第二言語人には容易にはわからない。一般の英語圏人もそうは使わない。
*発音が不正確でも、重大な間違いや勘違いは起こらない。
*イディオムも英語圏人も、第二言語人に対しては選んで使っており、全て網羅する必要は無い。

等でしょうか。

使える英語の習得を目差すには、あまり深みにはまらずに、まず基本の表現内容を簡単にいくつも言えるように訓練すべきだと思います。




使える英語としては素地のある毎年数万人の受験生が、大学生になってもこの定義を理解して訓練をつんで、本当に英語が使えるようになってもらいたいものだと思います。



(注:当方の英語の使用状況)

1.仕事が出来る。
  *日本人が二人だけの、日系企業の現地採用経営管理職。
  *技術系。
  *日系顧客への営業活動、それの社内への(英語での)展開。
  *同、品質技術情報の(英語への変換)社内展開。
  *製造現場作業指示と技術品質コスト問題解決業務。
  *予算作成管理。
  *ISO事務局もやったことあり。
2.英単語力は、大学受験用読解重要語の1/4は知らない。
3.映画や歌の歌詞の聞き取りは、60%位(映画や歌の歌詞は、ウィットや皮肉をスクリプト段階で織り込んでおり、なかなか難しい)。
4.ラジオ局のニュースやパーソナリティの喋りはほぼ100%聞き取り可能。
5.先日の副大統領候補同士のディベート合戦も概ね聞き取り可であった。
6.職場の仲間との昼食時の会話は、60%位の聞き取り率。
7.新聞は地方新聞は多少辞書を利用しながら読破可能。
8.”Economist”や”Time”は、興味のある記事以外は難しい。
9.喋るのは、喋る前までは発音に十分気をつけるが、喋り始めたら日本人発音になっている(と思う)。



スポンサーサイト

テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

コメント
この記事へのコメント
こんにちは
いちろう様
リンクをしていただきましたのに 御礼を申し上げるのがすっかり遅くなってしまいました非礼をお詫び申し上げますと共に 拙記事のリンクをありがとうございました。

改めまして拝読いたしましたが 本当に仰っていらっしゃることご尤もでございます。

受験問題はさておきましても 最近はやたら日本人の間ではTOEICが流行っております。勿論資格は重要ですし 高得点を取っておくに越したことはございません。
わたしもそれのおかげで 年齢制限をはるかに越えた年なのに採用されましたので。
ただ わたしが採用された陰には わたしが面接官よりも英語が喋れたという背景がございました。
喋ってナンボ の仕事をするのに 点数だけ高くても仕方がございません。
そして 英語力がそのまま仕事力なのかといいますとそうではございませんね。
英語ができる=仕事ができる とはなりません。それはまた別のお話でございます。
わずか10年間働いただけでございますが 仰っておられますこと とてもよくわかります。今の日本人の英語学習に対する熱心さ は 方向が違っておりますですね。
ご訪問とコメントをありがとうございました。
これからもよろしくお願い申し上げます。
2009/02/04(水) 19:36:55 | URL | fountainhead #6NxBSyw.[ 編集]
Fountainheadさん
Fountainheadさん、ご丁寧なコメントありがとうございました。

数十年前、学生時代にこういった系統の試験を受けた時には感じませんでしたが、今回、話す、書くと言うOutputが出来るようになってこの類の試験を受けると、やはり随分違和感を感じました。

この手の試験では、脳内の英語の回路のある少しの部分だけを、回路作動させて答えを見つけるのみで、普段当方が使うOutputのための総合的な脳の動きは全く使われていませんでした。

Toeicを含めて、この試験制度の英語から使える英語に切り替えていくのは、又違った方法、教育制度を取らないといけないと思いました。
2009/02/05(木) 06:27:38 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック