アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
この程度の英語使いによる英会話虎の巻(その3)--Negative question(否定疑問文)の対処法、”Do you mind ....”の質問の対処法、”I'm coming.(そちらへ行きます)”の対処法。
この程度の英語使いによる英会話虎の巻のその3です。

以前のエントリー”この程度の英語文法力でもアメリカで仕事をしています--英語が使える条件”の中で、”いわゆる文法の間違いより気になる間違いは”、

①Negative question(否定疑問文)の答え方、
②”Do you mind ....”の質問の答え方、
③”I'm coming.(そちらへ行きます)”の使い方、

であるという事を挙げました。しかし、不親切にもその対処法を詳しく挙げていませんでした。今回は、これらの対処法を、虎の巻風に取り上げてみます。
Negative question(否定疑問文)の対処法。

英語使用現場で、発音や文法以上にトラブルになるこのNegative question(否定疑問文)の対応の仕方。英語初級の人はともかく、中級の人でもうっかり間違えます。

”Didn't you go to shopping yesterday? (昨日ショッピングに行かなかったんですか?)”

の質問で、「行かなかった」場合に、日本語の「はい、行きませんでした」をうけて、

”Yes, I didn't go to ......”

とやりがちです。日本語は、質問された言葉に対して「はい」、「いいえ」を出すのに対して、英語ではその行為、存在自体に対して”Yes,"、”No,”を繰り出す事からこの違いが来ているとの事です。

これに対しては、質問の形にとらわれずその行為、存在自体で、肯定であれば”Yes, ....”で答え、否定であれば”No, ....”で答える必要があります。即ち、

”Didn't you go to shopping yeaterday? であれ、”Did you go to shopping yesterday?”であれ、

もし、行かなかったら、”No, I did not go to shopping."(もし行ったのであれば、”Yes, I went to shopping.")

と答えてしまうという事です。これは、ある意味便利な方法で、質問が良く聞き取れなくても、肯定であれば”Yes, ....”で答え、否定であれば”No, ....”で答えれば良いわけで、迷いも何にもない方法だといえます。

もう一つ便利な方法があります。これは、まぎわらしい最初の”Yes,”、”No,”をつけないで答えるというものです。

”Didn't you go to shopping yeaterday?

「(....)、行きませんでした」という、”I did not go to shopping.”

だけで済ませてしまうものです。英語学習では、文法や文型通りに、疑問形には必ず”Yes",”No”をつけなければならないものですが、英語使用現場では、これに従わない用例は山ほどあります。この場合は本法文型を無視して、この”Yes”、”No”を取っ払ってしまおうというものです。

この答えは、桂文珍さんの「ヘイ、マスター」という英語落語でも使われていました。日本を訪れた外国人に対し、”You don't know famous Bunchin Katsura?(有名な桂文珍を知らないの?)”という問いに対して、「知りません」と答えさせて笑いを取る場面です。この時に”No”抜きで”I don't know him.”とやっていました。これは、日本人の間違いやすい答え方を避ける、英語としてはセンスのある使い方です(「お前から評価されたかぁねえ」といわれそうですが)。

”Do you mind ....”の質問の対処法。

次に、これも”Yes,..”、”No,...”の使い方で間違いやすい用例です。

”Do you mind opening the door? (窓を開けてもかまいませんか?)”

の答えに対して、

構わなければ、”No, I don't.”や”Not at all.”(”Sure, go ahead.”等も使います。)
窓を開けてもらいたくない時には、”Yes, I do.”

と使います。

これへの対処法は、この場合武骨に直訳をして意味を捉えておくことです。この”mind”は、「気になる、嫌がる」ですから、「窓を開けて気になりますか?」と言う意味に捉えます。そうすると、上記の答えがピンと来ます。

ところが、多くの本や辞書ではこれをしゃれた意訳で、「窓を開けてもかまいませんか?」となっています。これだと日本語的には「はい、かまいません」で”Yes,...”を使いたくなりますが、これでは逆の答えです。

武骨直訳も時には必要な事例です。

”I'm coming.(そちらへ行きます)”の対処法。

これも、多くの日本人が間違う事例です。貴方の上司から電話が来たとします。

”Could you plaease come to my office? (ちょっと僕の席に来てくれないか?)”

と問われた時に、答えは、

”OK, I'm coming. (はい、行きます)”です。

これを多くの場合、「行きます」なので、”OK, I'm going.”とやりがちです。

これは、本や辞書等にも詳しく説明が出ています。”Come”は近づく関係、”Go”は遠ざかる関係というものです。これは、日本人にはもう理屈ぬきで覚えこむしかないようです。以下が英語の中で現れる、それぞれの事例です。

*先日のオスカー授賞式で、プレゼンターが、”The Oscar goes to XXXX.”と言っていました。これは「ああ、オスカー賞は、どこかへ離れて行ってしまった」という、敗者の気持ちでしょうか...

*小説の”Gone with the wind.”は「風と共に去りぬ」、フォークソング時代の名作、PPMの”Gone with the rainbow”は「虹と共に消えた恋」で、どちらも離れていっている....

*職場で夕方もう人が帰っていない場合には、”He is gone.”や”She is gone.”と使います。まさしく、行ってしまって離れていると言う感じが良く出ています。

*George Harrisson(Beatles)の”Here comes Sun.”という曲があります。”Here come....”で一つの熟語みたいなものですが、この”comes”で「太陽が近づいてくる」と言う感じが良く出ています。こちらのラジオの園芸の番組のテーマミュージックにこの”Here comes Sun.”を使っていました。園芸ですから、日光は重要なんだ近づいてきてくれという感じなんだな、と妙な納得をしたのを覚えています。

*”Come to the end.”という表現があります。「結論に至る、終わりになる」という意味です。これも終わりが近づいてくるという感じでしょうか。



その昔、日本時代に英会話を習っていた時のことです。アメリカ人の先生が、ある生徒に質問しました。

”What did you do last week end?(先週末何をしました?)”

生徒は、彼の故郷である東京に帰っていました(英会話は山梨県の工場で行われていた)。それを答えて、

(生徒)”I came back to my hometown Tokyo. (東京に帰っていました)”
(先生)”Well, You went back to Tokyo, right?”
(生徒)”No, I came back to my hometown Tokyo.”
(先生)”Well, your home town isn't Yamanashi?”(あなたの故郷は山梨ではないんでしょう?)
(生徒)”Yes, Yes.”(はい、違います)
(先生)”??????Ok, do you mind changing the subject?”
(生徒)”Yes, yes.”
(先生)”???????????”

どういうわけか、この生徒も先生も自分の意見を曲げない性格で、二人で延々と噛みあわない論争をやっていました。



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テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

コメント
この記事へのコメント
いちろうさん、こんばんは!
“Do you mind ~?”には苦い思い出がございます。。。(恥)
旅先で、店先のテーブルでfish&chipsを食べていたら
人のよさそうなおじいさまが“ご一緒していいですか?”と聞いてきて
“どうぞ”というつもりで、にこやかに“Yes!!”と応えてしまいました。
おじいさまは、一瞬困ったような顔をなさいましたが、私が椅子を勧めたので
快く座ってくださいました。(汗)
“変な東洋人”と思ったことでしょう。
日本人なら誰しもしがちですよね。

G. Harrisonの曲いいですね~。
こちらは Sun Shine にこの週末見離されています。

2009/03/02(月) 00:32:44 | URL | Nemo #6jn2IUrI[ 編集]
いちろうさーん♪
ちょうど、戴いたコメントから記事を起こしたところでした(またえらく長くなってしまったんですが)
そうですか、桂文珍さんもお奨めでしたか!私は慣れるまで超多用しておりました←そしてどれほど救われたことか!英語がホトンドわからないうちに海外に出てしまった私からしても、お奨めです(^^)
2009/03/02(月) 04:47:30 | URL | うろこ #-[ 編集]
フタタビ失礼いたしますっ←今、コメントに気がつきました愚かものであります。
>当方の苦労作よりもはるかに秀作
いちろうさんの、パッと見てわかるエッセンス記事を拝見して、すごいなあ、こうやってまとめられたらなあ、と、まったく同じような感じを受けていたので、このコメントに驚いて飛んできましたっ。長文記事のダイエットを目指している(とは思えないでしょうが)ので大変勉強になりますっ。
でも、本当ですね。結論が同じ方向で、ホッ!お墨付きを戴いたようで嬉しいです(^^)
2009/03/02(月) 05:06:56 | URL | うろこ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
Nemoさん、今晩は。コメントありがとうございます。

> “Do you mind ~?”には苦い思い出がございます。。。(恥)
> 旅先で、店先のテーブルでfish&chipsを食べていたら
> 人のよさそうなおじいさまが“ご一緒していいですか?”と聞いてきて
> “どうぞ”というつもりで、にこやかに“Yes!!”と応えてしまいました。
> おじいさまは、一瞬困ったような顔をなさいましたが、私が椅子を勧めたので
> 快く座ってくださいました。(汗)

日常会話もですが、当方の場合ビジネスもありますので苦労しました。
”Do you mind shipping the parts?(製品出荷していただけませんか?)”
で、”Yes"となると、「出荷しません」となりますので大問題になります。

”Do you mind sending the check today?(今日、送金していただけないですか?)”なんかは、”Yes.."と”No.."では会社がひっくり返るほどの騒ぎになります。

Negative question共々本当に注意を要します。
2009/03/02(月) 14:18:41 | URL | いちろう #-[ 編集]
Re: タイトルなし
うろこさん、コメントありがとうございます。

> そうですか、桂文珍さんもお奨めでしたか!私は慣れるまで超多用しておりました←そしてどれほど救われたことか!英語がホトンドわからないうちに海外に出てしまった私からしても、お奨めです(^^)

ネイティブでも、”Yes,"、”No,"抜きで話を進める人が多いですよね。こちらは、膨大なコミュニケーション量を処理するので、話しが先にどんどん進むからでしょうね。

当方の家では、子供(中学校、小学校で來米して15年)との会話(日本語)の時に、この英語方式が出ます。

(当方)「お父さんと、飯でも食べに行かない?」
(息子)「いいえ、そうは思わない」(そうは思わないは”I don't think so."の答え方から来ています)

最近は慣れましたが、最初の頃は「うん、行きたくない」という日本的な答えに情緒を感じたものでしたが...


2009/03/02(月) 14:28:38 | URL | いちろう #-[ 編集]
Re: タイトルなし
うろこさん。再びありがとうございます。

> フタタビ失礼いたしますっ←今、コメントに気がつきました愚かものであります。
> >当方の苦労作よりもはるかに秀作
> いちろうさんの、パッと見てわかるエッセンス記事を拝見して、すごいなあ、こうやってまとめられたらなあ、と、まったく同じような感じを受けていたので、このコメントに驚いて飛んできましたっ。長文記事のダイエットを目指している(とは思えないでしょうが)ので大変勉強になりますっ。
> でも、本当ですね。結論が同じ方向で、ホッ!お墨付きを戴いたようで嬉しいです(^^)

当方のブログは家人からは、くどいとかカタイとか言われていまして...当方のは何度読み返しても、稿正漏れが発生していまして...うろこさんの長い文章で、間違いがないのは驚異的ですねぇ。関心します。
2009/03/02(月) 14:36:46 | URL | いちろう #-[ 編集]
こんばんは でございます
>”The Oscar goes to XXXX.”と言っていました。これは「ああ、オスカー賞は、どこかへ離れて行ってしまった」という、敗者の気持ちでしょうか...

いちろう 様 こんばんは~。
このフレーズ わたしには大ウケで 座布団たくさんあげたい くらいです。
確かに これって to be sent or passed somewhere の意味なのでもらえない人から見ますと オスカーよどこへ行くのだあああ~~ になりますよね。
は は は 。。。。。大笑いです。



あの 笑ってしまい失礼いたしました。
ご訪問とコメントをありがとうございました。
2009/03/07(土) 02:50:58 | URL | fountainhead #6NxBSyw.[ 編集]
Re: こんばんは でございます
Fountainheadさんコメントありがとうございます。

> 確かに これって to be sent or passed somewhere の意味なのでもらえない人から見ますと オスカーよどこへ行くのだあああ~~ になりますよね。

当方はテレビかラジオのニュースで聞いただけでしたので(Snap shot)、他の表現はわかりませんでしたが、この”Goes"だけは聞きました。これはプレゼンテイターからも、オスカーが遠ざかる訳ですが、なんだか敗者の気分と”Goes”がマッチして、エントリー化しました。

”Where have all flowers gone?(花はどこへ行った)”というフォークソングがありましたが、これもどっかへ遠ざかっていく雰囲気ですよね。引用で年がばれますが。
2009/03/07(土) 13:59:21 | URL | いちろう #AtOU8eDY[ 編集]
気に障る?
私の場合、慣れない頃は「Do you mind?」を「気に障る?」と頭の中で訳して考えていました。例えば、「Would you mind doing this for me?」は「私のためにこれをして欲しいのだけど・・・、気に障る?」という風に。

また、苦手だった否定疑問文は、疑問文から「Not」をはずしてイメージングする訓練を課し、克服しました。
2009/03/09(月) 11:05:50 | URL | YYT #NLJharc2[ 編集]
Re: 気に障る?
YYTさん。

> 私の場合、慣れない頃は「Do you mind?」を「気に障る?」と頭の中で訳して考えていました。例えば、「Would you mind doing this for me?」は「私のためにこれをして欲しいのだけど・・・、気に障る?」という風に。

「気に障る」も一つの訳し方ですよね。どうもこのケース(Do you mind...)だけ、こなれた役になっていますね。それで間違いやすいのだと思います。


>
> また、苦手だった否定疑問文は、疑問文から「Not」をはずしてイメージングする訓練を課し、克服しました。

YYTさんのようなご専門家でも、苦労していたんですね。いわんや我々においてや、ですね。しかし、これは本当に文法の間違いよりも影響が大きいと思います、英語現場では。

2009/03/09(月) 12:05:57 | URL | いちろう #-[ 編集]
日本語のほうがロジカル
昔、外国人の上司から「Would you do me a favour?」から始める言葉で仕事を頼まれて、忙しかったので躊躇をしていたら、「Do you mind?」と言われた苦い経験があります。

この「Do you mind?」は「嫌か?」に近いですよね。

で、咄嗟に「No!」と言ったのですが、ま、正解でよかったなとあとでおもいました。

さて、「Do you mind?」は「気に入らないのか?」という否定疑問文の訳語もあてられますが、日本語の答えは「気に入らない(mind)」のなら「はい(Yes)」だし、「気に入らないわけではない→気に入っている(don't mind)」のなら「いいえ(No)」ですよね。

ただ、英語で「Don't you like it?(気に入らないのか?)」と言われてしまうと、本当に戸惑いますよね。(それを「Do you like it?」という肯定疑問文で考えれば、戸惑いません) どのみち、質問の意図は同じなのだから。

でもね、私は日本語の「はい」と「いいえ」のほうがロジカルだと、強く、おもっています。
2009/03/09(月) 16:34:18 | URL | YYT #NLJharc2[ 編集]
Re: 日本語のほうがロジカル
YYTさん、コメントありがとうございます。

> 昔、外国人の上司から「Would you do me a favour?」から始める言葉で仕事を頼まれて、忙しかったので躊躇をしていたら、「Do you mind?」と言われた苦い経験があります。
>
> この「Do you mind?」は「嫌か?」に近いですよね。

日常英語では、Mindは確かにこの「嫌だと思う」使われ方をするのが多いですね。

”If you mind, leave it alone.(もし嫌なら、そのままにしておいて)”
”If you don't mind it, let me know.(もし嫌じゃなければ、知らせてください)”

否定疑問形に対するこたえは、「あなたがどういおうと私はYes/No」ともいうべき個の強さ、即ち英語を話すときの日本語とは違う押しの強いもの(英語人格)が必要ですね。

2009/03/10(火) 13:19:16 | URL | いちろう #-[ 編集]
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2009/03/02(月) 01:44:23 | オンラインで楽しく英会話☆オンタノ英会話