アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
この程度の英語使いによる英会話虎の巻(その4)----形容詞や副詞は簡単動詞に置き換えましょう
前回の“この程度の英語使いによる英会話虎の巻”では、単語が思い出せない時の対処法で、名詞に当たる’This one“, ”That one“,”Over there“それから”Over here“を取り上げました。今回はいろんな状況を修辞する、形容詞や副詞を取り上げて見ましょう。

多くが実存する名詞と違い、抽象的、観念的な定義が多くなる形容詞と副詞は、これまた脳にぽっかり穴が開くほど、思い出せずに頭の中が真っ白くなる事があります。以下は最近当方が英訳しようとして、遭遇した頭の中が真っ白になった言葉の事例です。

「彼女は少し無鉄砲に振舞っている」
「彼は、階段を恐る恐る降りた」
語呂の良い言葉」

ここで、この三題。回答が概ね分かる方は、以下を読む必要はありません。当方程度の英語のブログにお付き合い頂くのは恐縮です。

この三題で少し頭をひねった人。是非続きを読んでみてください。なにも英語のマニアックな回答を捜そうとているのではありません。ネイティブでも良く使う、いわば我々英語使い途上者の虎の巻を紹介しようというものです。

その要諦は、“形容詞や副詞の定型語が思いつかなければ簡単な一般動詞やBe動詞で表現してみて下さい“というものです。
「彼女は少し無鉄砲に振舞っている」

少し旧聞に属する事です。当方の会社の品質保証部門に女性の客先部門担当者がいます。彼女は大事な客先との折衝を任されていますが、期待にたがわず会社を代表して対応しています。むしろお客さん相手ですが丁々発止の対応、時には手玉に取る事すらします。少しはらはらする事すらありますが、うまく対応しています。

ある時に、会社上層部で彼女の評価の話しが出ました。当方から出たのが、「彼女は良くやっているが、少し無鉄砲だね....」という事で、

“She is doing very well, but she is, uhh.......”

と、「無鉄砲に」のところで単語が出てこずに立ち往生。頭の中が真っ白になりました。

なんとか、あの手この手で(身振り手振り含め)説明した所、相手のアメリカ人幹部は、

“Oh, you mean she always acts straightly without any deep thinkings.”

と、あっさり簡単に代弁してくれました。後で辞書を引くと「無鉄砲に」は“Rashly”や“Recklessly”, “Thoughlessly”等の単語があるのが分かりました(そういえば、夏目漱石の‘坊ちゃん’の英語版に“Recklessly”が出て来ておったような...)。

ネイティブのアメリカ人も勿論こういう単語は知っていたのでしょうが、まずこの「無鉄砲に」という言葉を普通に描写させると、こんな一般動詞を使った簡単な表現になるのだな、と感嘆した次第でした。英語の蓄積のはるかに少ない当方の方が、この定型語である“Rash”や“Reckless”, “Thoughless”を一生懸命捜そうとして、脳内回路をショートさせてしまっていたのです。

「彼は、階段を恐る恐る降りた」

本日の昼食の事でした。恒例の金曜日の事務所みんなでの昼食。特に今日は、当方の誕生祝いも含んで話が弾みました。

幹部の一人が、最近ひざを手術して回復途上です。彼の口から色々苦労話が出てきます。特に階段の上り下りででは苦労があります。昇るより降りるほうが大変だとの事です。その時に当方は「階段を降りるときの方が恐る恐るになるよね」と言おうとしましたが、

“When you go down stairs, it’ll be ...,uhm...”

と出てきませんでした。その時に反対側に座っていた別の幹部が、

“You need more control to go down stairs, don‘t you.”

と、言いました。これもナルホドといえばナルホド。うまく簡単に言い表したものです。このケースは、「恐る恐る」はTimidly, Nervously, cautiously, Gingerlyとあります。もう少し時間をかければ、このうちのどれかは思い出したのかもしれませんが(言い訳)、生きた英語現場ではアウト。簡単ではありますが、一般動詞を使った迅速で的確な表現にはかないません。

「語呂の良い言葉」

最後はネットをググっていた時に得た情報です。

BeatlesのPaul McCartnyがMichelleという曲を書いた時の事でした。これは、フランス語も入った綺麗な曲です。Paulはある人に、「とても連なりの良い言葉」即ち「語呂の良い言葉」という英語の歌詞の部分をフランス語訳に頼んだそうです。これをそれぞれ対比してみると、

(英語)     “These are words that go togrther well.”
(フランス語) “Sont les mots qui vont tres bien ensemble, tres bien ensemble.”
(日本語)   「とても連なりの良い言葉」即ち「語呂の良い言葉」

日本語は、この部分の記事のライターが訳したものですが、日本語になるとかなり抽象的な修辞語になります。しかし、英語の元の句はごく簡単な動詞(この場合Be動詞含む)で組み合わされたものです。

世紀の名曲も中身を紐解けば、その言語の特徴である簡単な動詞での表現の満ち溢れています。





我々の母語である日本語は、その修辞性からか、どうしても要約した定型語(句)になりがちです。それが英語になると、いとも簡単な動詞を使った表現で使われています。これの認識をまずしないと、頭の中真っ白状態から抜け出せないでしょう。

さあ、皆さんも”泰然自若”には出来ません。“背に腹は変えられない”状況です。“溺れる者は藁をも掴む”心境で、今日から簡単な動詞を使った英語で表現していきましょう。うむむ。これらのカタイ日本語の定型語(句)の形容詞や副詞。英語にすると簡単動詞で出来るんでしょうね。



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コメント
この記事へのコメント
いちろうさん、こんばんは。
また、また英語学習者にヒントを与えてくださってありがとうございます。

いちろうさんが、言葉に詰まっていらしたところに助け舟を出してくれた周りの方々。
実際にはそういうやり取りがあって、どんどん表現を身につけていけるんですよね。
そんな中で覚えた言葉は忘れないでしょうし、
コミュニケーションって、そういうものですもんね。
本で読んだ知識では埋めようがありません。
2009/03/08(日) 00:45:13 | URL | Nemo #.D8qksCM[ 編集]
Re: タイトルなし
Nemoさん、コメントありがとうございます。

> いちろうさん、こんばんは。
> また、また英語学習者にヒントを与えてくださってありがとうございます。

英語を”使う”ことに徹している方の意見は、「英語は簡単に!」というものが多いですね。今回は、それの形容詞、副詞版です。

>
> いちろうさんが、言葉に詰まっていらしたところに助け舟を出してくれた周りの方々。
> 実際にはそういうやり取りがあって、どんどん表現を身につけていけるんですよね。
> そんな中で覚えた言葉は忘れないでしょうし、
> コミュニケーションって、そういうものですもんね。
> 本で読んだ知識では埋めようがありません。

こういう風に英語を覚えていくには、英語の間違いを恐れずどんどんコミュニケーションをとることではないでしょうか。その中から自分にあった表現というのが見出せます。こちらのネイティブの人も、英語に正誤はない、表現は多種多様であると思っていますね。
2009/03/08(日) 12:59:36 | URL | いちろう #-[ 編集]
>一般動詞を使った簡単な表現に
至言でございますっ。難しい単語も文法も、お喋りには出番がないですもんね。科学や数学みたいに扱うと、研究の対象になって道具からはズレちゃうんですが、採点はしやすいのかしらん…。言葉は生き物ですもんね。
2009/03/08(日) 13:57:59 | URL | うろこ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
うろこさん、コメントありがとうございます。

> >一般動詞を使った簡単な表現に
> 至言でございますっ。難しい単語も文法も、お喋りには出番がないですもんね。科学や数学みたいに扱うと、研究の対象になって道具からはズレちゃうんですが、採点はしやすいのかしらん…。言葉は生き物ですもんね。

うろこさんの過去のエントリーにも、同じ趣旨のことがありましたね。今回は当方の経験を入れました。当方の関連で言っても、会社での会議、客先でのプレゼン、コミュニティや学校での会合、どれをとっても、簡単な表現で会話やプレゼンされますね(専門用語は別として)。

2009/03/08(日) 14:42:01 | URL | いちろう #-[ 編集]
My translation
> さあ、皆さんも”泰然自若”には出来ません。“背に腹は変えられない”状況です。“溺れる者は藁をも掴む”心境で、今日から簡単な動詞を使った英語で表現していきましょう。

From now on, like I said we should use these simple-verb-phrases, because we are in "Last Resort" situation and have a little choice to express things in English. Nobody can be calm against it.
2009/03/09(月) 02:23:09 | URL | YYT #NLJharc2[ 編集]
Re: My translation
YTTさん、コメントありがとうございます。

> > さあ、皆さんも”泰然自若”には出来ません。“背に腹は変えられない”状況です。“溺れる者は藁をも掴む”心境で、今日から簡単な動詞を使った英語で表現していきましょう。
>
> From now on, like I said we should use these simple-verb-phrases, because we are in "Last Resort" situation and have a little choice to express things in English. Nobody can be calm against it.

YTTさん程の方は、本エントリー最後までご覧にならなかった(本エントリー冒頭の案内で)と思いましたが...最後までご覧頂きありがとうございました。

成る程、この訳も難しい単語はなく平明な英語の使い回しですね。”この程度の英語使い”のエントリーに貴重なコメントを頂き、恐縮でした。
2009/03/09(月) 11:59:51 | URL | いちろう #-[ 編集]
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