アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
オノ、ヨーコ、国連事務総長、シュワルツネッガーの英語---- 英語ネイティブ並み発音を目差すの愚
最近はコンピューターの動画ソフトの発達で、いろいろな方面で恩恵を受けるようになっています。英語教育の世界でもその恩恵は計り知れない所でしょう。

今回は、そのツールを利用して、当方の持論である”英語ネイティブ並み発音を目差すの愚”を取り上げたいと思います。

国上げてのブームの感のある日本の英語教育。各方面の学習内容で多くの人々が日夜研鑽を積んでいます。その中に、”英語ネイティブ並みの発音習得”を目差して色々研究されているグループがいます。音声学や関連学問を総動員して音声のあり方を研究し、訓練を積んで英語ネイティブ並みの発音を習得しようというものです。

しかし英語現場に長くいるものにとって、これへの力の入れすぎはエネルギー浪費に他ならないという思いが離れません。世界各地から人々が集まってくるアメリカ。こちらで聞く英語は様々です。それぞれのお国訛りの英語が聞こえてきます。

ネイティブの人々は(ネイティブの定義が問題になってきますが)、これらのお国訛りの英語を受容しコミュニケーションを図っています。

そのお国訛りの英語で活躍されている各界の代表の方々を紹介しましょう。

1.オノ、ヨーコ-----我々の英語、日本語訛りが出てきます。
2.国連事務総長、藩基文------かなり訛っています。韓国語の影響でしょうか。
3.カリフォルニア知事 アーノルドシュワルツネッガー-----ドイツ語圏の訛りですね。








”Diversity(多様性)”の価値感

どうでしょうか?各人のそれぞれのお国訛りの英語が聞き取れたでしょうか?オノ、ヨーコさんはどこかまだ、我々の話す英語に近い日本的な特徴が残っていますね。国連事務総長、藩基文氏の英語はまだかなり訛りが残っています。韓国語の影響でしょうか。シュワルツネッガー氏は、ドイツ語圏の特徴が残っています。この人の訛りをディフォルメしたお笑いタレントもいます。

紹介した人達はそれぞれの分野で第一級の人物です。それぞれの事績は優れたものがあります。実力を評価する社会アメリカ。それだけで人々の尊敬を集めます。そんな人達が、多少は訛りのある英語を喋ろうとアメリカ社会は寛容に受け入れます。

むしろその訛りのある英語は、その人の持っている個性だと割り切っているフシがあります。こちらの社会の最大の価値観の”Diversity”です。

これはなにも、今回紹介した有名人に対してだけではありません。一般の人々もこの寛容さを享受しています。身の回りでも、インド訛りの人、イタリア訛りの人、ドイツ語圏訛りの人、アジア系訛りの人が沢山います。なにせ、アメリカでは移住して2~3世代経ってもその出身国の訛りを残している地域もあるとか。これらはみんな”Diversity”という価値観で尊重されます。

こんな社会では、我々日本人が多少の日本的カタカナ英語で喋っても受容してくれます。勿論ネイティブ並みになれれば一番ですが、エネルギーを使い果たして勉強するほどの優先順位ではありません。それよりも何を話すかがポイントでしょう。ネイティブの人達は、その話す人の事績、社会やコミュニティへの貢献度あたりの方に関心は行きます。

ここに紹介した三名の方々の英語はそんな事を証明しています。



もう数年になりますが、こちらの免許センターで免許の更新をやっていた時の事です。ある若い女性がやってきて、

“Yoko Ono ruined the Beatles.(オノ、ヨーコはビートルズをダメにしたわ)”

と言って去って行きました。当方が日本人だと解ったのでしょうか。しかし、この時も彼女は、オノ、ヨーコさんの英語についてはひとことも言いませんでした。英語の発音については、日本人が気にするほどネイティブの人は気にしていないということでしょうか。


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テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

コメント
この記事へのコメント
いちろうさん、こんばんは(^^)
ESL講師のゴールは「生徒が情報を自分なりに処理して、言いたいことを伝えられる」でして、"ネイティブ並み"という言葉は一切出てきません。移民の国はホンットに、発音も、好んで使うフレーズも違いますもんね。何をもってネイティブというのか…。言語を構成する1つの要素ダケを取り上げて突き詰めるのは、運転免許の教習所だったら学科ばかりをやっているような感じがします。
控えめをヨシとして育った私たちは「自分の意見を臆さず言う」という慣習に慣れないと、そもそも会話の土俵に上がれない…という事実は、あまり触れられないことですよね。←教え難いことには触れないのが得策かもしれませんが…
2009/05/20(水) 17:11:33 | URL | うろこ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
うろこさん、コメントありがとうございます。

> ESL講師のゴールは「生徒が情報を自分なりに処理して、言いたいことを伝えられる」でして、"ネイティブ並み"という言葉は一切出てきません。

そうですね、アメリカに来て発音を云々された事はありませんよね。どれだけ自分の事を伝えられるかですよね。

発音というより言葉の端々では、こちらKentuckyの人がIndianaの人を”田舎もんだ!”と揶揄していますよね(逆も又当然あり)。こちらは「どっちもどっちだろ!」と思うのですが、当人達はまじめにやっています。これをみると日本のネイティブ信仰も吹っ飛ぶと思うのですが...

2009/05/21(木) 13:16:50 | URL | いちろう #-[ 編集]
いちろうさん、こんにちは!
励まされる内容です。
“いかに相手に伝えられるか”と“伝える内容”こそが肝心ですね。


>“Yoko Ono ruined the Beatles.(オノ、ヨーコはビートルズをダメにしたわ)”

未だにこういうことを言って来る人がいるんですね~。
見ず知らずの人に向かって???
しかも、若い女性ですか。。。
親御さんから洗脳されているんでしょうか?
ヨーコさんもよく、独りで耐えて生き抜いていますね。
2009/05/22(金) 01:41:32 | URL | Nemo #6jn2IUrI[ 編集]
Re: タイトルなし
Nemoさん、コメントありがとうございます。

> “いかに相手に伝えられるか”と“伝える内容”こそが肝心ですね。

ネイティブの人にとっては、英語は品定めの道具ではないですね。我らが日本人は一億総英語品定めをやっているような感じですね。英語はただの意思伝達の道具なのに...

>
> 未だにこういうことを言って来る人がいるんですね~。

こちらの人の意見というのは確固たるものがあり、若いお姉ちゃんでも年寄りでも自分の意見は意見でちゃんと表明しますね。”オノヨーコがBeatlesをダメにした”説は、こちらでもある一定数の人の信ずる説になっています。ラジオ等でも時々意見が出ます。

勿論そうでない人々の数も多く、オノヨーコ支持派も沢山います。オノヨーコもこれくらいではひるみません。そんなアメリカ社会です。
2009/05/22(金) 13:41:51 | URL | いちろう #-[ 編集]
はじめまして
Nemoさんのブログから来ました。
この記事は心にすとんと落ちました。
実は日本のTVに日本の国連大使がでてて英語をしゃべっていたときにオノヨーコのような日本なまりの英語でした。それをみて(国連の大使の人なのにネイティブみたいな英語の発音じゃないんだ・・)とても印象に残ったのがあります。
そうなんですよね。この記事を読んで本当にそう思いました。
英語はただのツールであってしゃべる内容のほうが充実しているべきなんですよね。発音より・・
おもしろそうな記事がたくさんあるのでぜひリンクさせてください。またしょっちゅう読みにきたいです。
あと、私、CNNロンドンのリチャード・クエスト(変な英語をしゃべる人)のファンで
動画のブログもやてます よかったらのぞいてみてください。(誰もこないので・・)
http://yutomama0307.blog34.fc2.com/
よかったらのぞいてください。
英語は本当はまったくできないのですが
落ちまくってる英語の勉強日誌をつけてます。
2009/05/27(水) 18:47:46 | URL | ゆうとまま #CBkyN3v6[ 編集]
Re: はじめまして
ゆうとままさん、コメントありがとうございます。

>英語はただのツールであってしゃべる内容のほうが充実しているべきなんですよね。発音より・・


少しでもこのエントリーがお役に立てばうれしい限りです。ネイティブの立場でいえば、発音がどうだとか文型がどうだとか気にしている人はいないようです。それよりも、その人から何の情報を得たいかがポイントになっているようです。

すこし、日本の英語教育(産業)が歪んでいるような気がします。
2009/05/28(木) 13:33:32 | URL | いちろう #-[ 編集]
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2009/05/18(月) 18:22:18 | スペイン語+英語:Vamos a hablar/Let's talk