アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
話し言葉に慣れてみる---“~have got to~”, “She don’t care.”, “I didn’t do nothing.”
うろこさんの最近のブログエントリーに「話し言葉に慣れてみる—“Do you have? + Have you got?--Do you got?“」がありました。これは、アメリカ的用法のDo you have? とイギリス的用法のHave you got?がミックスされて、Do you got?に変化した形で使われているそうです。

日々進化する英語現場の話し言葉。日本の英語学習者からみると、辞書にもなかなか載っていない、又、文法的にも首をかしげる「おやっ?」と思うような表現があります。そのなかから、当方も「おやっ?」と首をかしげた、こちらでは結構話し言葉の主流になってきている用法を紹介します。

“~have got to~” -------意味は(~しなければならない。)
“She don’t care.” -------三単現が無視されている。正式には“She doesn’t care.”
“I didn’t do nothing.”----- 否定のダブリ。正式には“I didn’t do anything.”もしくは”I did nothing.”

“~have got to~” -------意味は(~しなければならない。)

これは文法的な間違いではありませんが、日本ではなかなか知られていなくて首をかしげる用法です。これは、“~have to ~”や“~should~”と同じ意味で使われます。

“I’ve got to go there.”(そこに行かなければならない)
“You’ve got to go home.”(あなたは家に帰らないといけません)
“You’ve got be polite.”(あなたは礼儀正しくしなければなりません)

ビジネスでも良く使われます。

“It’s got to be finished by Friday.”(それは金曜日まで終わらないといけません)
“It’s got be next priority.”(次の優先度はそれです)

これは熟語になっているので、なかなか辞書でも引きにくく日本人の盲点になっているようです。手元の英和辞書の”Get”の単語の16番目の意味解説の所で出てきます(イディオム辞書にも出ていますが)。しかしこの英和辞書の優先度以上にこちらでは市民権を得ています。

書き言葉で使う人はあまりいませんが(ブログのコメントやTwitterのコメントでは使われているのではないでしょうか?)、話し言葉ではビジネスやコミュニティでも使われています。これは結構な上級ビジネスの場(企業のプレゼンテーション等)でも使われています。政治家の演説でも出てきます(オバマやバイデンの演説にも出てきているのではないでしょうか?)。

“She don’t care.” -------三単現が無視されている。正式には“She doesn’t care.”

これもしばらく気になったフレーズでした。「さ、三単現はどうなっているの!」といつも相手のアメリカ人に聞きたかった事です。これは、有名なBeatlesの”Ticket to ride“という歌の中にありますね。

これを、ある日それなりのアメリカ人に聞いたら(それなりの人でないと、こうした文法事項はアメリカ人でも説明不能)、「”~doesn’t~”という発音の固さ、会話の固さを避ける為に使われている」という事でした。たしかに”She doesn’t care.”だと、言いにくいですね。

日本語でも「気にしてはいません」という固さを避けて、「気にしちゃないさ」くらいに変化しますが、そんな感じでしょうか。

これは厳密に観測すると、あるフレーズの後に連なるフレーズ、即ち関係代名詞で繋がれた後(多くの関係代名詞は脱落しますが)のフレーズの時にこの”~don’t~”を使うようです。即ち、

“I got a ticket she don’t care.”

“She don’t care.”単独の時には、即ち頭に来る時には、この使用比率は少し下がり正規使用と半々くらいでしょうか?文法的に言うと、関係代名詞の後の原形適用云々から来ているのでしょうか(おお、なんてこった!いちろうが文法講座をはじめているぞ!!)?

これは、ビジネスやコミュニティでも中級以下(コミュニケーションの道具である英語に級をつけるのは気が引けますが、日本の英語学習者へのガイドラインとして)のレベルで出てくる英語でしょうか。

“I didn’t do nothing.”----- 否定のダブリ。正式には“I didn’t do anything.”もしくは”I did nothing.”

これは、ある階層の人達で使われている用法のようです。そういう階層を取り上げた、ジョンスタインバックの小説に良く出てきます。否定を強調したいが故に、ダブるのでしょうか?



これらの話し言葉は、使う使わないは本人の英語の中の立ち位置(慣れや実力、英語の目的)にもよりますが、まず知っておいて損はないと思います。



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テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

コメント
この記事へのコメント
これはこれは、いちろうさんに記事を取り上げて戴けるなんて光栄で嬉しいです~!
確かに、I’ve got to, you've got to を聞かない日はないほど市民権を得ている言い回しですね!
>おお、なんてこった!いちろうが文法講座をはじめているぞ!!
↑ウフフ、でもさすがいちろうさん、とてもわかりやすいです・ナルホド!船乗りさんたちは、She don't know nothing! I don't eat no meat! 系の方が多いです。海の男は否定するときはとことんっ!という感じに聞こえますが(^^)←しかしわが相棒は非常に二重否定を嫌うので、人それぞれかしら…
2009/07/08(水) 16:52:56 | URL | うろこ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
うろこさん、コメントありがとうございます。

> 確かに、I’ve got to, you've got to を聞かない日はないほど市民権を得ている言い回しですね!
船乗りさんたちは、She don't know nothing! I don't eat no meat! 系の方が多いです。海の男は否定するときはとことんっ!という感じに聞こえますが(^^)←しかしわが相棒は非常に二重否定を嫌うので、人それぞれかしら…


I’ve got to, you've got to は、日本の英語教材でもっと取り上げてもよいくらいですよね(20年前くらいの英会話、教材にはありませんでした。現在はどうかわからないですが)。それくらい一般に使われていて、市民権を得ています。

当方は、英語表現オタク派ではありません。基本の表現を幅広く覚えて運用すべきだ、というのに与しますが、このI’ve got to, you've got to は、基本運用表現の近いくらいになってきたのではないでしょうか。

他の二表現はなんとなく意味は解りますね。
2009/07/09(木) 20:30:36 | URL | いちろう #-[ 編集]
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