アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
顔の見えないチャンピオン----“巧言令色‘多し’仁”の社会
先週、ゴルフの全米プロ選手権で、韓国のヤン.ヨンウン選手が優勝しました。アジア勢でゴルフのメジャーの大会を制したのは初めての出来事のようです。

空前の偉業ですが、残念な事にヤン選手はアメリカでの活動期間が短く、、英語がうまく話せないようで優勝インタビューも通訳(の他のプレイヤー)が行っていました。これにより、こちらアメリカでは顔の見えないゴルフチャンピオンとなってしまいました。
顔が見えるということ

今回の大会は、あのタイガーウッズが首位を走っており、“タイガー、メジャーでの復活優勝なるか?“という事で注目を集めた大会でした。今までタイガーは最終日に首位に立っていれば負けたことが無いそうです。そのタイガーに食らいついて逆転したのですから大サプライズ、大ニュースです。当日夜のテレビや翌日のラジオ等も、タイガーウッズが逆転を許したゲームとして取り上げられていました。

しかし残念ながら、取り上げられたのはタイガーのコメントばかりで、肝心のヤン選手のコメント、動向は伝えられていませんでした。

これはある意味仕方の無いことで、優勝インタビューでは、ヤン選手は通訳を介してのコメント。しかもヤン選手の性格も少しシャイな様子で、言葉を選びながら韓国語で喋っていました。

試合後もどれだけアメリカのメディアからインタビューを受けたのかは分かりませんが、こちらでは残念ながら、通訳を介したコメントはニュースに取り上げられません。結果として、一般アメリカ人にとってはきわめて印象の薄い選手となりました。いわゆる顔が見えない状態です。

これが、どんなに英語が下手でも本人の肉声が聞こえたならば、メディアにも取り上げられて、もう少し顔が見える状態になっただろうと思います。

“巧言令色‘多し’仁”

今年の春先のゴルフのマスターズの事です。この大会ではアルゼンチンのアンヘル.カブレラ選手が優勝しました。優勝インタビューで彼は非常に訛りが強い英語でしゃべりまくっていました。ラテン系の人々はその明るさからか、言語的な特徴からかとにかく口数が多くなります。外国語である英語でもうまい下手に関係なく遠慮なくしゃべりまくります。

その特徴満載のカブレラ選手。アメリカ生活がヤン選手よりも長いとはいえ、母国語訛り丸出しの英語でしゃべりまくっており、この場面は当日夜のテレビのスポーツニュース、翌日朝のラジオのニュースでオンエアーです。その結果として、我々もカブレラ選手の少し、あくの強い顔が今でも思い出されます。いわゆる顔の見える状態です。

又、昨年フランスのファッションデザイナーのサン.ローラン死亡のニュースが流れてきた時の事です。この時にラジオでこのニュースを流し、本人の生前のインタビューの肉声を流していました。それは、いわゆるフランス訛りが極度に強い、我々非ネイティブではさっぱり聞き取れないような英語でした。

しかし、これもアメリカ居住者の当方の記憶に残っているのは、英語でメッセージを伝えていた為でした。ネイティブの一般アメリカ人も同じ事だろうと思います(それで地方のラジオ局のニュースに取り上げられたのでしょう)。どんなに英語に癖があろうと、踏み込んでいえば下手であろうと、肉声でメッセージを発するという事は、アメリカ社会では想像以上に重要な事のようです。

これは一般社会でも同じ状態です。当方の会社に日本から出張者が来ますが、下手な英語でも自分でどんどん発言する人の方が、英語がどんなに出来ても慎重に通訳を介して話す人よりも、アメリカ人はよく覚えています。



少し前までは、ゴルフの青木選手がこちらで活躍していました。彼のコメントも英語でした。これまた訛りのある英語でしたが、明るくたくさん喋っていました。それにより、青木選手は、こちらアメリカでも非常に人気のある、日本人にはまれな顔の見える選手となっています。“巧言令色‘多し’仁”です。




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