アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
いちろうTOEIC論―――当方が英語を習い始めた頃の思い出
当方がTOEICをはじめて受けたのは、34歳の時でした。今から20年以上も前の事です。

その時のスコアが、確か200点台だったように記憶しています。これは、高専(という学制の)卒業生の平均くらいではなかったかと思います。それもそのはず。それまでは英語にはまったく縁のない、英語ダメ社員でしたから。

しかし、それもものかは、その低得点のまま実用英語の世界へ“飛び込んで”行きました。

TOEICは実力診断の道具

この時のTOEIC受験の目的は、当時勤務先の会社で海外プロジェクトが始まり(時あたかもプラザ合意後の円高時代でした)その一員にされたための実力診断だった訳です。

当時はTOEICがメジャーになる前の頃で、今ほどのTOEIC熱はなかったように思います。TOEICの受験が目的の人はそういなくて、当方のように実力診断的に受ける人が大部分の様に記憶しています。今みたいにTOEICで昇進等の評価を下すなんて事はない、いわば牧歌的な時代でした。

TOEIC200点台で英語世界に“飛び込む”

会社の海外プロジェクトの一員にされたのに、英語がまったく喋れませんでしたので会社の設けた英会話教室にせっせと通い始めました。当然最初の頃は英会話の先生の言っていることがほとんどわからず、周りの人の助けを借りてようやく理解する始末でした。それを一ヶ月(週に二回位教室が開かれていたので、8~10回)位通ってからやっと何とか初歩的な事が聞き取れるようになりました。

それから何とかアウトプットが出来はじめ、基本的なYes, Noの応答のみの状態が続きました。それも数回続けた後やっと自分の意思で先生に会話を発する事が出来ました。初めて自分の意思で英語を喋ったので、今でも覚えていますが以下の質問型を発しました。

“Which should I use, either(i:) or either(ai)?”

“Either”の発音が二種類あって、どちらを使うべきか?ということを聞いたわけです。先生の答えが、

“Either way, OK.”

という、現在で言うオヤジギャグ的な答えで、肩透かしを食った事を覚えています。

それやこれやで、少しずつ英語でのコミュニケーションが取れ始めて、一年か一年半たった後でしたでしょうか、二回目のTOEICを受けたのは。その時に大して受験対策はしませんでしたが、580点だったのを記憶しています。

振り返ってみると、現在のTOEIC熱狂派の方々から比べると無謀なくらいにTOEIC低スコアで、使える英語世界に“飛び込んで”いったわけですが、当時の英語習得状況は、周りの人も皆同じようなものでした。

英語のインプットアウトプット

言語のインプットとアウトプットの能力は別物で、TOEICはリスニングとリーディングというインプットの実力を競うもので(加えて反射神経)、話すというアウトプットはそれはそれで、訓練をしなければものにならないのは、広く言語世界では言われている事だと思います。

日本語の世界でもそうですよね。本が好きで知識を身につけた人が話しに長けているかというとそうでもありません。むしろ、学者タイプで朴訥と話す人が多いですよね(学者の皆さんごめんなさい)。ところが、いわゆる知識はなくても話のうまい面白い人は沢山います。フーテンの寅さんがそうですよね。

これは、日本語だからアウトプットが劣っていても、朴訥な話し振りで済みますが、異言語である英語の場合は、朴訥では済まず話せないということになります。かように、英語の知識はあっても、アウトプットの話すということは又別の訓練が必要となります。

TOEIC低得点で英語の世界に“飛び込めた”のもそういうところに遠因があるのだと思います。

という事でせっせと英会話教室に通いました。英会話教室は各セメスターの中盤位になると、脱落者が出てきて少人数になります。そうなると会話訓練には良い環境になります。それも目当てで、地道に英会話教室に通った事を記憶しています。

この英会話教室は会社主催ですから、学生(会社員)の負担はゼロ。二、三年は通いましたので、市中の英会話教室金額換算でいくらになるのでしょうか?当方は市中の英会話教室にはまったく通った事がありませんので、その辺はまったくわかりません。ずいぶん会社(様)のお世話になったものです。

TOEICの方も二回目の受験が最後の受験で、英会話教室に通ってだんだん上達してきている手ごたえはあったものの、さらに受験しようなどという気は起こりませんでした。とにかく、英語の目的が、海外プロジェクトで外国人とコミュニケーションが取れる事だったわけですから。周りの英語学習者もそうだったようです。よき牧歌時代でしたね。今のTOEIC狂騒状態を見るとその対比で唖然とします。



さて最後のTOEIC受験が20年以上も前の事で580点でした。今受験したら何点くらいでしょうか?類似のオンラインのあるテストをやってみたら、引っ掛け問題に引っかかりあえなく沈没。7割くらいの出来でした。という事は700点くらいでしょうか?しかし、実際の英語現場では、あんな引っ掛けはないですよ!!!




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テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

コメント
この記事へのコメント
実はTOEICの存在を知らないまま海外放浪を始めてしまいました(^^)
日本帰国時に本屋などの力の入れ具合を見て、これは受験せねばとも思いましたが(日本だと、万能扱いをされている試験なのに)日本発のテスト・TOEICは、海外に出てみると意外に認知度が低いのに驚いた記憶があります。
試験はその時点での実力を測る良い道具ですから上手に使いたいものですが、TOIECでの高得点=葵のご紋みたいに宣伝している英会話教材のCMを見ると、受験者がTOEIC万能感を持ってしまうのではないかしらん、など、老婆心がうずくんです。
2009/12/04(金) 18:38:18 | URL | うろこ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
うろこさん、こんばんは。


> 実はTOEICの存在を知らないまま海外放浪を始めてしまいました(^^)

> 試験はその時点での実力を測る良い道具ですから上手に使いたいものですが、TOIECでの高得点=葵のご紋みたいに宣伝している英会話教材のCMを見ると、受験者がTOEIC万能感を持ってしまうのではないかしらん、など、老婆心がうずくんです。

そうですね。当方の周り(のアメリカ人)でもまずTOEICなんてテストは知らないでしょうね。

TOEICも英語の実力測定には悪くはないでしょうが、英語のインプットとアウトプットは違うものですから、TOEIC以外にアウトプット(喋る、書く)の訓練をしなければならないでしょうね。そうしないとTOEIC高得点で英語が使えないという、”TOEIC英語難民”が出るでしょうね。

逆に言うと、TOEIC低得点でも英語に”飛び込める”道は残っているわけですね、当方みたいに。
2009/12/05(土) 13:46:15 | URL | いちろう #-[ 編集]
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