アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
同時通訳者の講演会に参加して――――英語習得時のピュアプレッシャーと”Mixed pressure”
一月中旬に、近くの町で行われたプロの同時通訳者の方の講演に行ってきました。これはアメリカ在住赴任者向けの講演で、「英語でどうコミュニケーションをとるか?」という内容のものでした。

プロの同時通訳者のお話でしたが、素人にも分かりやすく英語でのコミュニケーションをとるポイントについていろいろ話をしてくれました。その講演の中で日本の英語学習者の琴線に触れると思われる内容がありましたので、それを紹介してみたいと思います。

今回は、英語習得時のピュアプレッシャーについてです。

追記---この、ピュアプレッシャーは、投稿の方のご指摘で当方の取り違えでした。これは、ピアプレッシャー(peer pressure)が正解な様で、意味は「仲間からの圧力」という事のようです。即ち「仲間はずれにされたくないので、英語を真剣に覚える」というものです。

しかし、当方の言わんとした事は、Pure puressureは「純粋な死活問題になるようなプレッシャー」、 Mixed pressureは「体面を重んじる複雑なプレッシャー」ですが、これに置き換えると本エントリーはストーリーとして分かっていただけるのかな、と思います。これは、調べてみるとあまり定説では有りません。いちろう説かもしれませんので、そのつもりで読んで下さい。

本物のピアプレッシャー(peer pressure)については、思い当たる事がありますので、エントリーは近日公開!とさせて下さい。


『英語上達Pure pressure説 :アメリカで、日本から来た子供達の英語の上達が速いのは、友達から仲間はずれにされたくないというピュアプレッシャーからきている。』

確かに子供にとっては、異国の新天地で友達が出来るかどうかというのは死活問題です。当方の息子達もアメリカに来た時は小学校6年生と中学2年生でしたが、新しく友達が出来るかどうかすごく心配そうでした(親もそうでしたが)。息子達も、みんなと仲良くなりたい一心でこちらの子供たちに接していき、同じような言葉使いを真似して、家族の中では一番に英語が上達していきました。こういう前向きのプレッシャーすなわちピュアプレッシャーが、英語を上達させるようです。

子供の英語の上達が速いのは、大人みたいにプレッシャーが無くてフランクに接するからだ、と思っていましたが、むしろ子供ゆえのピュアプレッシャーで上達が速くなっているという説ですね。そういう意味では目からうろこの説です。

我々成人のアメリカ生活者も、十分ではないにしろ何とか英語を使っていっているのは、そうしないと明日から生活できないからという死活問題の、ピュアプレッシャーから来ているのでしょう。しかしながら、子供の世界とは違い大人の世界。ネイティブとは似つかぬ英語を話しても、相手のネイティブは許容してくれます。それで事足りると英語上達意欲も持続しません。ピュアプレッシャーが子供達ほどは無いということでしょうか。

むしろ変な英語を使って間違っていたら、恥ずかしいとか笑われるかもしれないという事で、英語を使う事を躊躇します。これもプレッシャーのひとつですが、ピュアプレッシャーではなく、英語でいう所の”Mixed pressure”となるのでしょうか?こちらでは大人のアメリカ生活者はこのピュアプレッシャーと”Mixed pressure”が半々というところでしょうか。

これを日本にいる青年から大人にかけての英語学習者に当てはめると、この”Mixed pressure”の方がずいぶん大きくなり、英語の上達を妨げるようになります。

日本にいる人の英語学習への動機は、なんとか英語をつかえるようになり国際人としての仲間入りをしたいとか、教養として英語をマスターしたいとかが大部分です。全く“死活問題“という事ではありません。非常に弱いピュアプレッシャーという事になるでしょう。

逆に、学校で何年も英語を勉強してきたのに英語が話せず恥ずかしいという、”Mixed pressure”の方が勝って英語を使うのを躊躇してしまうという事が起こります。これが大部分の英語学習者が英語を使えない原因になっているのでしょう。

因みにこの”Mixed pressure”。当方に言わせると、これは日本人学習者の“一人相撲”です。大人のネイティブにとっては、英語は、日本人の受け取りの様な評価の対象でもなんでもなく、ただコミュニケーションのツールです。又、人はそれぞれ違うという価値観があり話し方も様々だ、様々な英語があるという事は熟知しています。よって他人の英語を笑うとかそれで評価するという事は少なくなっています。これを過剰に日本人のメンタリティーに当てはめて“一人相撲”を取っているのが、この”Mixed pressure”の正体ではないでしょうか。



日本では、学校や仕事、はたまた一般生活、英語を使えない事が死活問題にならなければ英語も上達しないという事でしょうね。是非日本の英語学習者は、”Mixed pressure”を解消して、英語がテストや試験だけでなく本当に使えないと死活問題になるという、良い意味でのプレッシャーすなわちピュアプレッシャーをかけてもらいたいものです。日本の環境ではなかなか難しいですが...



スポンサーサイト

テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

コメント
この記事へのコメント
TOYOTAの会見を見て、あっ!これでは、いきり立つのが好きな(?) Fox News とかの格好の餌食ではないか!と慌ててしまったうろこです。某ニュースでなくても、行間とか無言実行は通じないですからね…。

ところで、いちろうさんの名フレーズ・「英語を学ぶという事は文化と勇気を学ぶ事」は、Mixed pressure を弾き飛ばすのにも有効ですね。
言語を習得するのに必用なのは、fluency and accuracy だ、という概念がありますが、accuracy に囚われると とにかく声を出して喋る、という fluency を鍛えるための練習すらも間違いが怖くてできなくなる、という弊害もあるそうです。

英語産業(?)界が煽って、かえって、英語の壁を高くしてしまっていることもあるような気がします…テキストの例文って、長くて固くて、流しソーメン(しかも激流)のような会話ではとても引っ張り出す時間がないものも多いのが残念です。
2010/02/18(木) 17:51:03 | URL | うろこ #-[ 編集]
Re: タイトルなし
うろこさん、こんばんは。


> TOYOTAの会見を見て、あっ!これでは、いきり立つのが好きな(?) Fox News とかの格好の餌食ではないか!と慌ててしまったうろこです。某ニュースでなくても、行間とか無言実行は通じないですからね…。
>
> ところで、いちろうさんの名フレーズ・「英語を学ぶという事は文化と勇気を学ぶ事」は、Mixed pressure を弾き飛ばすのにも有効ですね。
> 言語を習得するのに必用なのは、fluency and accuracy だ、という概念がありますが、accuracy に囚われると とにかく声を出して喋る、という fluency を鍛えるための練習すらも間違いが怖くてできなくなる、という弊害もあるそうです。
>
> 英語産業(?)界が煽って、かえって、英語の壁を高くしてしまっていることもあるような気がします…テキストの例文って、長くて固くて、流しソーメン(しかも激流)のような会話ではとても引っ張り出す時間がないものも多いのが残念です。


Foxがそんなに批判的なテレビ局かは知りませんでした。しかし、こちらはもの言う英語圏。こちらの地元のテレビやラジオ局も連日Toyotaの事を放送して、好きなだけコメントしています。

そうですね。fluency and accuracy が曲者ですね。日本語だと我が家では、「えっ、なんて言った?」「それどういうこと?」「つまり?」「聞いているの?」「えーと、だからさ」といった会話が飛び交っています。fluency and accuracy の対極にありますよね(英語での会話でもそうですよね)。

これがどうして日本人の英語になると、様変わりするのでしょうね。
2010/02/19(金) 14:07:07 | URL | いちろう #-[ 編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2010/02/23(火) 11:10:57 | | #[ 編集]
投稿者さん
投稿者さん。

そうですね。”peer(同輩、仲間) pressure”かも知れませんね。ご指摘有難うございます。
2010/02/23(火) 21:54:52 | URL | いちろう #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック