アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
マネジメント推奨コミュニケーション会話事例に見る英語の接し方----具体的な日本語を
英語の達人の方々は、英語への接し方で「日本語で考えるな」や「英訳するな」等言われます。しかし達人でもなんでもない我々凡人は、言いたい事はどうしてもまず日本語が浮かんできます。

その日本語の思い浮かべ方も、間違うと“ドツボ”に陥ってしまう、という事は過去何度も取り上げました。今週は、更にこれのヒントになる事例に出会いました。

マネジメント推奨コミュニケーション会話事例というものがあります。企業活動で効率的なマネジメントを維持していく為の、コミュニケーションの取り方です。如何にしたら、部下と効率的なコミュニケーションが出来るか?それは、“具体的な事実”がキーワードなんだそうです。

このキーワードが効いた会話事例(日本語)を見てみると、なんと英訳し易くなっています。これって、英語の接し方と同じだな、と思った次第です。本日はそこを少し説明します。




悪い会話事例

まず、効率の悪いコミュニケーション会話事例です。会話事例とその指南書の解説が続いています。

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 上司「○○さん。ところで、A社さんとの話はどうなったの?」

 部下「すみません。
     担当者の方がなかなか返事をくれなくて、困っているんです。
     私も粘ってはいるのですが、どうもはっきりしなくて……」

 上司「それで、どうするつもりなの?」

 部下「このままでは時間が過ぎていくばかりなのですが、
     一方で、もう少し待っていれば
     いいお話をいただけるのではないか、という期待もあって……」

 上司「君、そんな悠長なことでいいと思っているのか!?」 

 これの問題点は、「部下に対して、実際に起こっている具体的な事実を何一つ聞いていない」
 ということです。

 たとえば

 ●A社の担当者とは、何回くらいそのことについて話をしているのか?
 ●返事はいつまでにもらう約束をしているのか?
 ●他にどういう選択肢を提案しているのか?
 ●他の人からはどういうアドバイスを受けているのか?

 etc……

 上司役の方はそれらを聞くこともせず、
 ただうまくいっていないことに対して、
 叱咤や詰問をしているだけなのです。

 事実を聞くことによって、
 相手がとっている行動や考え方を知ることができ、
 適切な提案やリクエストを投げかけられる可能性が高まるにもかかわらず、
 その機会を無意識に放棄してしまっています。


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英語の接し方の観点でいうと、この会話事例の日本語を英訳しようと思っても、割りと難渋します。「...困っているんです。私も粘ってはいるのですが、どうもはっきりしなくて……」や「...悠長なことでいいと....」は、なかなか訳がパッと思い浮かびません。

マネジメント手法のところで指摘されている、具体性の無い即ち抽象的な日本語が、英語にする時も邪魔しているようです。

良い会話事例

次に、効率の良いコミュニケーション会話事例です。同じく、会話事例とその指南書の解説が続いています。

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 もし先ほど(悪い事例)のロールプレイの場面で、
 上司役が数値や具体的な行動について扱ったとしたら、
 おそらく次のような会話になるでしょう。

上司「相手の担当者の方とは、そのことについて何回話をしているの?」
 
部下「今回が2回目の提案でした」

 上司「返事はいつまでにもらう約束をしているの?」

 部下「まだ紹介の段階だと考えていたので、
    返事をもらう約束はしていません」

 上司「次は、どういうアクションを用意しているの?」

 部下「2週間待ってみて、お返事をいただけないようだったら、
    こちらから再アプローチをとろうと思っています」

 具体的な事実を聞き出していけば、
 部下は、次に自身がとるべき行動を自覚します。
 

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こちらの方は、英訳するにしても具体的で、すらすら(?)と出てきますね。 

Boss “How many meetings have you had with the client?”
Sub. “I have had two meetings.”
Boss “How soon are you expecting to get the reply?”
Sub. “I am not expecting yet because I have been thinking it’s a preliminary stage.”
Boss “What type of action are you going to take next?”
Sub. “I am going to approach to him again unless he replies within two weeks.”

「何回か?」、「2回です」、「いつまでに?」等、抽象的な表現の無い具体的な日本語は、効率的なマネジメント手法でも有用ですが、英語の接し方でも大変有用です。

Context社会の日本語、Text社会の英語

これは、相手の言う事を忖度する、または斟酌するのが特徴の日本語と、その反対の英語の特徴の違いから来ています。行間を読むContext社会の日本語と、具体的に字句通り伝えようとするText社会の英語の違いとも言って良いかと思います。

マネジメント手法でも、具体的な方法即ち字句通りのText言語の方が、効率が良くなるのが証明されているようですが、これが英語に接する時にもいえる訳です。




その昔から、日本人の上司や同僚の英語の上達具合の差を見てきましたが、職場での(日本語での)コミュニケーションの優れている人の方が、英語の上達が速かったようです。如何におしゃべりでもこれの優れていない人は、英語の上達も遅かったようです。やはり、この共通の要素の“具体的な会話“というキーワードの有る無しで差が出来たのだと思います。











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