アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
弁護士社会アメリカ----氾濫する弁護士の広告と訴訟の受け止め方
ある日の通勤途上の事でした。このエントリーで何回か出てきましたが、こちらアメリカは非常な朝型生活で、まだ暗いうちから出勤となります。

その薄暗い通勤途上の通りに、赤い電光掲示板で”Divorce ….”とギョッとするような広告が出ていました。よく見ると、弁護士事務所の広告で、“離婚問題でトラブルの方は、弊事務所にどうぞ“という広告でした。

弁護士社会アメリカ。弁護士の数も日本とは比較にならない位多い(アメリカ100万人超、日本約3万人)様です。それに伴う、我々日常生活への登場の仕方や、受け止め方もアメリカならではのものがあります。




お目覚めに、弁護士事務所の広告

朝型生活のアメリカ。地元のテレビでは、朝は5時台からモーニングニュースが始まります。それにテレビ局の花形キャスターが顔を揃え、広く地域のニュースを放送していきます。この時間帯は朝のゴールデンタイムで、広告の方も、カーディーラーやスーパー、デパートそれからレストラン等、地元の主だった企業が競って出しています。

その中に、必ずといってよいほど出てくるのが、弁護士事務所の広告です。地元の人気の(?)弁護士事務所が、オーナー弁護士のアップ付きで毎朝宣伝を打ってきます。冒頭に上げた離婚の問題や交通事故の処理、それから相続の問題等、弁護士事務所活用を呼びかけています。

日本でも、最近は世知辛い世の中になってきて、弁護士のお世話になる事も多くなってきましたが、まだまだ朝の時間帯でのテレビ広告まではいっていないのではないでしょうか。こちらアメリカは、お目覚めに弁護士事務所の広告が楽しめます。

高速道路沿いの巨大看板に、弁護士事務所の広告

車社会のアメリカ。高速道路沿いには、各種の宣伝用の看板が並んでいます。車が第一の交通手段のアメリカですから、この高速道路沿いの看板は一級の効果があります。先のテレビで出てきたような有名企業体の宣伝が並んでいます。

その中にも例外なく、弁護士事務所の大きな看板が出て人々に訴えかけています。ここでも、オーナー弁護士の顔アップで宣伝を打っています。

こちらでは、人口1万人位の小さな町でも、中心部には弁護士事務所があります。いわば、雲霞の如く弁護士が存在するわけですので、一級弁護士事務所は大々的に一級の場所、高速道路沿いに看板を設ける訳でしょう。こちらでは車を運転しながら、弁護士事務所の選定が出来ます。

訴訟でゴタゴタの日本、訴訟でスッキリのアメリカ

こんな弁護士社会ですので、人々は弁護士の介在、即ち訴訟というものを、物事の“交通整理“として、粛々と受け止めています。企業間、企業と消費者、個人同士、家族間でも訴訟は日常茶飯事です。訴訟後もそれによる軋轢は、何も無かったかのように過ごしています。否、軋轢があるからこそ訴訟でスッキリさせようという雰囲気です。

ある時に、当方の会社で従業員同士のゴタゴタがありました。日本であれば、会社としては当然心配で管理者が当事者同士を集めて、言い分を聞いて裁定します。しかし、こちらの管理者が「それぞれ弁護士に話して、当事者同士で解決しろ!」と通達したのにはびっくりしました。弁護士介在が一番スッキリするようです。

日本では、これとは逆の“空気”ですね。新聞の見出しでも、「訴訟でゴタゴタ...」や、「NHKが受信料未払い者を訴え!そこまでやるか!」等が踊っています。弁護士介在の訴訟等は、“空気を乱す”ゴタゴタの元という感じですね。

当然というか、こちらでは日本で聞くような、「不当判決だ!」とか「司法の暴力だ」というようなコメントはあまり聞きません。皆、法律社会で法律というものは“交通整理”だと納得しているからでしょうか。

こちらも、冤罪等あるようですが、むしろ警察や検察での取り調べ過程で問題があり、そちらを改善すべきだ、という認識になっているようです。



さて、毎朝見る離婚訴訟の弁護士事務所。この広告が日々盛大になってくると、即ちこの弁護士事務所が繁盛してくると、離婚も増えてくるので、由々しき社会問題となってくるのですが、そう思うのは日本人だけで、こちらの人々は“交通整理”が出来てすっきりしたと感じているのでしょうね。





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