アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
“顔と名前が見える”アメリカでのコミュニケーション----“顔と名前の見えない”日本人の困惑
前回のエントリーで、“顔と名前の見える”アメリカと、“顔と名前の見えない”日本という事を話題にしました。

日本の場合は、立派な意見の学生でも匿名になってしまうようです。「名乗る程でもない学生A」という空気でしょうか。社会に出て会社に入るとこれが、「ABC社の営業担当の者です」という空気になり、なかなか名前はすぐには出てきませんね。

この空気で日本人が、“顔と名前が見える”事を前提とした、英語をベースにしたコミュニケーションをとる時に困惑する事を、エントリーしたいと思います。




自己紹介---1対1

英語会話の一番の取っ掛かりである自己紹介。これは顔は勿論の事、名前も明示しあう、“顔と名前が見える”様にする典型的な儀式です。当然の事ながら、日本の文化を背負った「名乗る程でもない学生A」君や、「ABC会社の営業担当」さんにはそぐわないものになってしまいます。

John “I’m John Jones. I’m nice to meet you.”
A君 「(えーと、名乗るほどの者でもないんですが....困ったなぁ)」

Matt “Hello! Matt hall.”
営業担当さん 「(この方は、付き合いのある会社では無いし、何を話そうかなぁ)」

気軽に名前を紹介しあい、顔をつなぐだけの会話の取っ掛かりの自己紹介なんですが、顔や名前の見えない我々日本人には重荷になります。

自己紹介---会議で

こちらでは会議の席で、初めての人がいる場合順次に自己紹介をする事があります。ラウンドテーブル自己紹介ともいうべきものでしょうか。これは、

1. 名前
2. 会社、所属
3. やっている仕事

等を簡単に述べるものです。例として、

“I’m Ichiro Wada. I’m from ABC Company. My responsibility is engineering.”

位でしょうか。

これも突然指名された場合、「名乗る程でもない学生A」君や、「ABC会社の営業担当」さんの空気に慣れている日本人には、咄嗟には出てこないですよね。

名前での合いの手

こちらで、初対面であれ親しくなったもの同士であれ、必ず会話の中で相手の名前を呼び合う、合いの手があります。例を挙げますと、

“Do you think, John, she is a plausible person?”
Ichiro, did you have good holidays?”

等です。これは、会話のリズムをかもし出し、且つ、相互の親近感を出す役目のフレーズになるようです。これに慣れていない日本人は、英語がそこそこ出来るようになっても、すこしコミュニケーションに遅れをとるようです。

すれ違い時の名前連呼

同じ意味合いで、すれ違う時に名前を呼ばれる時があります。これは、

“(Hi!) Ichiro!”
“(Hi!) John!”

と、最初の挨拶部分が聞こえていない(もしくは省略している)場合、名前だけを呼ばれている錯覚に陥ります。これに対し、当方は当初

“Yes, what do you need me?”

等で答えて、相手から怪訝な顔をされました。“顔と名前の見えるアメリカ”アメリカでは、ただの挨拶でした。

Small Talk

雑談等の事を英語でSmall Talkと言うようですが、日本人はなかなかこれに入っていけません。これは、使っている単語が日本人の習った英語の領域とは違う(家族の事、日曜大工や家庭菜園の話題)事や、英語の組み立てが違う事があります。

しかし、日本人の入っていけない一番の理由は、“顔と名前が出ない事”ではないかと思います。これは新説ですが...

まずアメリカ人のSmall Talkをよく聞いていると、家族の事や自分のことを臆面も無く話しています。しかも奥さんの事を“Nancy”等突然ファーストネームで呼んだりして、「顔と名前に遅れをとっている」日本人では、そこで既にハンディがあります。

又、趣味の領域も、自分が好きな事をまずしゃべり始めます。周りの空気を読むという事は(あまり)ありません。そのしゃべり始めた事に対して、周りが喧々諤々喋り、会話が成り立ちます。

こういう成り立ちですから、「顔と名前が見えない」という、即ち自分をあまり表に出さない人が多い日本人には、入りにくい世界となります。

Job Title (職名)

「顔と名前の」見える、見えないの最たる違いに、このJob Title (職名)があります。アメリカ(英語圏)では、Job Titleで相手を呼ぶことは、殆どありません(以下に例外をあげています)。社長であれ、課長であれ皆名前を頭に入れそれで呼ぶしかありません。

日本では、とりあえず相手の会社の社長の名前を覚えていなくても、「社長さん」で済ませられます。「顔と名前の見えない」世界の最たるものですね。

こちらでJob Titleで呼ぶ例外は、

大学スポーツの監督を、”Coach!”や”Coach Smith!”(これもJob Tileの後に名前を入れる場合多し)
アメリカ大統領は“Mr. President.”



一ヶ月ほど前に、当方の親会社の社長がこちらに視察に来ました。当方がこちらのいろいろな交渉に同伴をしましたが、その時の社長の呼び方は、会話にアメリカ人が混じっていると「鈴木さん」となるわけですが、これが少し日本人の当方としては困惑させられる、しっくり来ない呼び方でした。














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