アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
アメリカのオリンピックメダル量産の源泉------アメリカのスポーツ事情
ロンドンオリンピックが終盤に近づいています。いつもの通り、アメリカのメダル量産はすごいものです。

アメリカはスポーツ大国です。普段から、バスケやフットボール、野球やアイスホッケーの認知度は非常に高いものがあります。しかしながら、オリンピック種目は普段は殆ど知られていません。

こういう中で、アメリカのメダル量産の源泉はどこにあるのでしょうか?各国のスポーツ事情と比較してまとめて見ました。




スポーツメディアでの話題

新聞やテレビラジオ等のスポーツメディアで出てくるスポーツの主な種目は、四大スポーツ(バスケ、フットボール、野球、アイスホッケー)が圧倒的に大きく、それ以外は、ゴルフ、テニス、競馬、オートレース(モータースポーツ)等です。面白いのは、フィッシング(釣り)の大会の情報が定期的に流れます。

五輪種目でアメリカのメダル量産種目の、水泳や陸上それから体操は殆ど出てきません。時々、地元の大学スポーツや高校スポーツの紹介の時に出てくるくらいです。

普通のテレビでも、日本のように各競技の日本選手権やマラソン、駅伝の実況中継は皆無です。殆ど上記メインのスポーツに独占されています。

国家的育成機関

中国のような国家的育成機関というものは無いようです。税金の使い道にシビアなアメリカ。当然そういった機関はありません。

なにせ、オリンピック派遣等に関しては、国家予算を一切使っていないとされるアメリカ。税金を使って選手を育成するなどというのは、納税者の理解を得られないのでしょう。

社会人企業チーム

日本では、景気の波に左右されるとはいえこの社会人企業チームがまだまだ主流です。企業の一体感の醸成や、宣伝媒体としての役割も期待されているのでしょうか。

しかし、アメリカではこれもあまり聞きません。終身雇用でもないアメリカ企業では、一体感醸成は又別の方法があるでしょうし、メディアへの企業宣伝は高額予算を使うようですが、専門機関の広告会社等でリサーチした有効な方法を採用すべし、ということでしょうか。

GMのフットボールチームやFordバスケットボールチームのような企業チームは存在しません。

クラブ組織

ヨーロッパ型のクラブ組織で選手を強化しているのかというと、それもあまり聞きません。話に聞くヨーロッパ型のクラブ組織では、各地方にクラブがあり、老若男女の地域の人がクラブ会員として日常からスポーツを楽しみます。その会員の会費に支えられて、トップチームを強化育成して我が代表として送り出し、ひいては国の代表となる、というシナリオです。

しかし、アメリカでは(当方の周りでは)そういった事は皆無です。

アメリカ型クラブ

アメリカの陸上選手等は、XXクラブ所属という表示を見ます。昔カールルイスがそうだった記憶があります。これは、スポンサー丸抱え、もしくは有名選手支援により設立されたクラブという形態で、いわゆるヨーロッパ型のクラブ組織とは少し違うようです。

大学スポーツ

ここらがアメリカスポーツ金メダル量産の源泉のようです。

アメリカの大学スポーツは、何もバスケやフットボールだけではありません。他の種目も、推薦、リクルーティング、奨学金制度で優秀なアスリートを集めて強化しています。これはアメリカ国内のみならず、世界各国またがっているようで、地元のルイビル大学にアフリカ系の長距離選手が在籍していました。

こうして、各国からの選手と競わせていくわけですから、アメリカの選手も強化されていくわけです。しかも、移民の国アメリカ。外国から来た優秀なアスリートがアメリカ籍を取得すれば、即メダル獲得の有力候補となります。

しかも、アメリカの高校を含めた学生スポーツ界で画期的なのは、競技ローテーション制を採っていることです。フットボールの選手も一年中フットボールは出来ません。毎年6月から1月位しか競技できず、他の月は禁止されています。これは、年間競技継続による身体的な障害排除のためでしょうか。

これは他の競技でも同じです。昔、マイケルジョーダンがバスケで名を成した後、3Aで野球に挑戦していたのは、この下地があったからでしょう。

となると、優秀なアスリートは他の競技を楽しみます。この制度から、多くの競技から優秀なアスリートが他の競技へ、横滑りで本人に知らなかった才能を開花させるということも出てくるのでしょう。

優秀なアスリートが大学卒業すると、上記アメリカ型クラブに移って競技を継続していくようです。

身体的優秀性

アメリカは人種のるつぼといわれて各人種が集まっています。スプリント系の黒人選手や、大型化の必要なバレーや水泳に適した白人選手が存在します。しかもいずれも一般人でも身体能力はずば抜けています。

その昔、こちらアメリカの会社でソフトボール大会をやった時の事です。試合前のキャッチボールで、アメリカ人(白人)と組んでやりましたが、その肩の強いこと。キャッチボールで段々離れて距離をとっていきますが、こちらがやっとボールが届く位の距離になっても、すごいボールを投げてきました。その彼は、別に野球経験者でもないごく普通の体格の普通の人でしたが、その普通人ですらすごい能力です。

又、当時の小さな町(人口8千人位)の高校の体育館に、歴代の陸上競技の成績が保存されていました。そのなかでみると、100mの記録が11秒3位でした。ここは白人が大多数を占める高校でしたので、白人の生徒の記録だと思います。小さな町の小さな高校の記録が、100m11秒前半ですから、如何に一般人の身体的優秀性があるか分かります。

ロンドンオリンピックの放送で、たまたま男子の1万メートル決勝を見ていました。日本からは、佐藤選手が出ていた競技です。その中でアメリカの選手(白人)が2位になっていました。長らくアフリカの選手が上位を独占していましたが、アメリカから突然上位を占める選手、しかも白人選手が出てきました(1位はイギリスの黒人選手)。

マラソン放映も無い、又企業駅伝チームも無いアメリカで突然の長距離メダリスト。こんなところにも、母集団の身体的優秀性が分かります。




ロンドンオリンピックが終了すると、アメリカを熱狂させた(日本ほどは熱狂していませんが)選手達はどこに行くのでしょうか?次のオリンピックまで、ひっそりとした話題で推移するのでしょうか。






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