アメリカ中西部での生活、仕事、英語、スポーツ、文化に関する草の根評論
アメリカスポーツ界の水分補給------『練習中に水を飲むとコーチから叱られるの?』
先日の“アメリカのスポーツ界での体罰事情”のコラムで、日本の先輩から以下の質問が来ました。

『日本ではつい最近まで「スポーツをするときに水を飲むと指導者、先輩から怒られる」という状態でしたが、米国ではどうだったのでしょうか。』

今回は、この件を纏めてみました。




当方の息子の経験

まず、こちらの中学、高校、大学(短期間)で部活経験のある当方の息子に聞きましたが、「それは、殆ど無い。適当に水分補給しないと、パフォーマンスが悪くなるから」とのことです。いかにもアメリカらしい合理的な返事が返って来ました。

息子は現在30歳代初めですので、10年~15年前の経験ですが、遠い昔はいざ知らずここ数十年のレンジではこの言葉に代表されているのではないでしょうか。

勿論、アメリカでもスポーツ練習中に脱水状態で死亡する事故はあります。数年前には近くの高校で、夏場のフットボールの練習中に、脱水状態で倒れて死亡した生徒がいました。その生徒は、体重100kg超でやや肥満状態でしたので、無理がいったのではなかろうかと思われていました。

アメリカですので当然これは裁判になり、休憩の与え方、水分補給の妥当性等議論されていましたが、訴えられた監督は結局無罪になりました。

競争社会アメリカですので、“頑張る”事の否定はないでしょうが、ご質問の精神論だけでの水分制限という事は殆どなさそうです。

人種的身体的特徴

上記に関連しますが、アメリカには比較的大型の人が沢山います。そういう人達は、体も大きいだけに水分消耗も早いのか、よく水分を補給しています。又、白人の事を人種的分類でCaucasian(コーカジアン)と言いますが、これはロシアのコーカサス地方の意味もあります。とにかく北の出自の人達というのでしょうか、寒さには強いようですが、暑さにはからきしダメ。いつも赤い顔をして、汗をかいています。

映画“戦場にかける橋”のシーンで、これは第二次世界大戦の南方戦線の話で、捕虜の白人(英国人?)は上半身裸でいますが、相対する日本人軍人は制服を着込んでいます。これは国民性の違い(フランクである、無い)というより、この暑さへの耐性の違いから来ています。

そういう人達がメインの国ですので、当然暑さ対策というのは用心深く、会社でも暑くなると現場に大きな飲料水のガロン缶を準備します。日本でいうと溶鉱炉等の“熱職場”では当然そういう配慮がなされますが、こちらでは普通の職場でもそういう配慮になります。

そういう人種の選手が集まるスポーツの世界でも、日本よりは格段に水分補給は慎重になっています。

名選手名コーチならず

これは、直接的に当たっている事ではないかと思いますが、関連して言える事ではないかと思います。こちらのスポーツ界は、日本の様な名選手であればすぐコーチ、監督になるという傾向はありません。アメリカのスポーツ界では、コーチングシステムが確立しているのかは知りませんが、コーチになる人は、一般的に若い頃からコーチを目指して勉強し経験を積んでいます。

たまに、名選手だった人が監督になりますが、日本のように引退してすぐ監督(ヘッドコーチ)になるという人は殆どいないようです。色々コーチ学を勉強して這い上がっていくようです。

そういう状況では、精神論というのは少なくなると思います。ご質問の、精神論の縛りでの水分制限というのは少なくなるのではないでしょうか。

交替自由のスポーツ観

これは、卵が先か鶏が先かのポイントですが、アメリカではこの水分補給に慎重になる持久系のスポーツはあまりはやらないですね。メジャースポーツを見ても殆どが交替(自由)制のスポーツですね。フットボールやバスケまたはホッケーは、何度でも交替可能です。

こういうスポーツでは、激しいトレーニングはするものの、休みを入れて水分補給を十分にして、パフォーマンスを発揮させる練習方法になるのでしょう。水分をガマンして練習して持久力をあげるという方法はとらないのでしょうね。



本日、初夏のような陽気で、気温も上昇してきました。そんな中で来るマラソンのために、当方は10Miles(16km)程のロングランに出かけました。勿論、腰に水ボトルをぶら下げて。




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